Le Carnet Inacheve

フランスのArts & Spectaclesから、過去、ピアノ･トリオ2作をリリース。2007年夏にリリースされた1作目『ジェネレーション』がジャズ批評誌のマイ･ベスト･ジャズ･アルバムの金賞に見事輝き、2009 年12月にリリースされた第2作『プレザンス』も高く評価されて銀賞を受賞した、ジョルジュ･パッチンスキの注目の第3弾が登場です!!

本作も基本路線を変えることなく、延長線上を歩んだ作品。ピアノとベースは、作品ごとに変わって、新メンバーとなっていますが、パッチンスキの審美眼なのでしょう。どの作品にも、詩的かつソフィスティケートされたインテリジェンスを感じさせるメンバーが参加。今回も美しいトリオ･サウンドを奏でます。また録音およびエンジニアには、絶賛を浴びてやまないVincent Bruley（ヴァンサン・ブルレ）が担当。実際、クリアなピアノの音、パッチンスキの繊細なドラミング(ブラッシ･ワーク、ハイハット、シンバルなど・・) は虚飾なく絶品。ジャズオーディオ的にも脚光を浴びることでしょう。

15曲中14曲がオリジナル。パッチンスキのコンポジションも魅力で、ワルツによるM-3や、M-11 には音楽家としての浪漫が薫ります。M-6に聴くスウィンギーな演奏も日本のピアノ･トリオ･ファンの方には魅力的に響くことでしょう。ラストにはビル･エヴァンスの名演で知られるアール･ジンダースの詩的な演奏で余韻を残します。ライナーノーツは今回も寺島靖国さんが執筆。(寺島氏ライナー付き）2013年年末を飾る一作です。

Georges Paczynski (p,ds on M-12)
Vincent Bourgeyx (p)
Marc Buronfosse (b)