Soul Preachin'

クール・G・ラップ、そしてピート・ロックにもサンプリングされたブルージーでストリート感溢れるいなたいファンキー具合、いかにも通好みなサウンドを奏でる“裏デニス・コフィー”ともいえそうなギタリストがSUSSEXレーベルに残した2枚のアルバム(72、73年作)をカップリング！
レア・グルーヴ・ブーム再燃の起爆剤となったリットーミュージック刊『Rare Groove A To Z』を手掛けたRARE 33 INC.メンバーによる書き下ろしライナー付きでレア・グルーヴのベーシックな作品をご紹介するクリンク人気シリーズ！
最新リリースは、ラテン〜ソウル〜レア・グルーヴまで幅広く手掛けるスペインの優良リイシュー・レーベル:VAMPI SOULのカタログから3タイトルをチョイスしてご紹介！
『Hot Thang』(1972)本CDM-1〜M-8
彼の記念すべきデビュー作は、アブストラクトなジャケットに包まれてリリースされた。まるで炎のように赤く燃える一面の片隅に、彼の小さいポートレイトがタイトル文字と共に浮き上がっている。エディともう一人ギタリストを配し、リズム・セクションにボンゴを加えたバンド編成で録音された。8曲中、彼のオリジナルが6曲。カヴァーはダニー・ハサウェイとリチャード・エヴァンスの共作によるM-4「Zambezi」とビル・ウィザースのM-7「Ain’t No Sunshine」だ。
〜どれにおいてもブルース・フィーリング溢れるエディのギターが主人公だが、ポップ・センスに溢れるアレンジも注目したい。この辺りの感じは、イーストバウンドにLPを残したこれまた経歴詳細不明なギタリスト、ドナルド・オースティンも思い出させる。特に躍動感溢れるM-1は、彼の代表曲とされるレア・グルーヴ・クラシックだ。また、M-2はジュラシック・ファイヴのNu-MarkのミックスCDにフィーチャーされている。
『Step By Step』(1973)本CDM-9〜M-18
デビュー作の翌年に発売された2作目。前作同様ファンキーな内容だが、エレクトリック・ピアノの使用が目立ちメロウな側面が強調されている。また、曲によってはホーンが加わり、華やかな印象を与えている。今回は全曲彼のオリジナルだ。
〜M-11の「Cameo」は、冒頭で触れたピート・ロックのネタ曲である(ピート・ロック＆CLスムース名義の「Act Like You Know」でサンプリング)。スモーキーな雰囲気が立ちこめる佳曲で、エレクトリック・ピアノが漂う中をギターがクールに歌い上げている。そして、レコードでいうA面の最後を締めくくるのは�K。ブラック・シネマの「Shaft」を思わせるイントロと展開だが、反復する太いベースラインは、ショウビズ＆A.G.のサンプリングで有名なマイアミの「Chiken Yellow」も思い出せる。最後の数小節でホーンが加わるエンディングも”粋”だ。〜解説より
(メーカー資料より)