なぜ広島の空をピカッとさせてはいけないのか

Chim↑Pom

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309908304
ISBN 10 : 4309908306
フォーマット
発行年月
2009年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
19cm,295p

内容詳細

広島上空に飛行機雲で「ピカッ」と書いたアーティストの行為が、被爆者団体を前に謝罪会見を開く「騒動」に発展。その顛末を検証し、「原爆と平和」「表現の自由」など社会的命題を考察する。

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読書メーターレビュー

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  • owlsoul さん

    広島の空に飛行機雲で「ピカッ」という文字を描くという「アート」。その行為が批判され、アート集団Chim↑pomは謝罪会見を開くことになった。この事件について様々な書き手が論考を寄せている本書だが、やはり椹木野衣の批評が突出している。原爆の悲劇は美術において表象不可能であり、それを不完全に行うことは暴力的だ。しかし、その表象不可能性に何の畏れも抱かず、カタカナ三文字で挑むという極端な軽薄さ。それはもはや原爆の悲劇の表象ではなく、戦後日本社会の平和、しかも戦勝国アメリカの色に染められた平和の表象だ、と彼はいう

  • yori さん

    ★★★★☆ 「ピカッ」を初めて知った時は不快だったし、気持ち悪い事するな、と思った。でも騒動を知ってChim↑Pomを知ると見方は一気に変わった。あの軽さは、我々原爆にリアリティーが持てない、戦争の無い時代に生まれたアニメ世代の軽さなのか、と。そうすると、最初に嫌悪感を抱いた自分の恥ずかしさに気付くわけで。ヒロシマの事も原爆の事も平和についても全然考えて来なかったくせに、何にも結局分かってないくせに、嫌悪感ってなんだよ、、と。騒動を含めての作品な気がする。

  • arnie ozawa さん

    Chim↑Pomはチャラくてふざけているようでいて、実のところ、ひどく真剣にそれでいて肩の力を抜いて本質を掴もうとしているのが好きで(単純に紅一点のエリイが好きなのもあるが)以前から気になっていた。この出来事も知ってはいたが詳しい顛末までは押さえておらず、様々な立場の人が参加したこの本は本当に興味深かった。それにしても「闘う君の歌」を笑うくらいならともかく、したり顔で批難する「闘わない奴ら」には本当に腹が立ち、Chim↑Pomを一番気遣い応援したのは被爆者団体の方々だったということには胸のすく思いがした。

  • 喜多郎 さん

    閉鎖空間であれば好きなだけやればいい。しかし街中でやるのであれば配慮が必要。津波にさらわれた地で「ざっぱーん」とか福島第一原発で「どっかーん」とか空に描くことができるのか。東日本大震災を経験した世代であればできないはずだ。原爆を知らない作者は地獄を経験した被爆者の気持ちがわからないのだろう。彼らの傲慢な表現のためにゲリラ的に空に描かれた見たくもない文字を見させられ、思い出したくないものを思い出さされ、塞がったキズをこじ開けるようなことをされた被爆者はどうすればいいのか。優しさがなさすぎる。写真に書けよ。

  • 村長 さん

    読んで思ったのは「ヒロシマ(平和)って厄介だな、めんどくせぇな」ということ。ネット上でチンポムを叩く人は大勢いるけれど、自分は叩けないな、とも思った。叩いている人達はチンポムが大目玉を食らった後積極的に被爆者団体と会ったりしている事を知っているのだろうか。借金までしてこの作品を作ろうとしたことを知っているのだろうか。過去に地雷の撤去や義足寄付を行っていることも知っているのだろうか。少なくとも、今年起きた大地震に対して何のアクションもしていない自分は何も言える立場ではないな、と思った。読んで損はないはず。

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