10 Anos De Lapa

サンバ・カリオカをハイセンスに仕立て上げる好ユニット、
カズアリーナのライブ新作。テレーザ・クリストーナ、
マルコス・サクラメント、アナ・コスタ、レニーニほかゲスト陣も充実！

リオにおけるサンバの聖地＝ラパ。かつてエリヴェルト・マルチンスとベネジート・ラセルダが「ラパこそが最も重要な場所」と語ったと言われるほどに、サンバを支え発展させてきた場所である。そんなラパは当然ながらサンバやショーロを演奏するたくさんの音楽家が存在する地区だが、その中でも最も注目を浴びているのが、この5人組＝カズアリーナだ。2006年に1st、2007年に2ndアルバムをリリース。当時のサンバ・リヴァイヴァルの流れの中でも、MPBリスナーにも訴えかける内容は、日本でも多くのファンを獲得。そして2009年にリリースした初のライブ盤『MTV APRESENTA CASUARINA』では、モダンなアレンジであるにも関わらずサンバ・カリオカの伝統を確かに受け継いだ心地よいグルーヴが昔ながらのサンバ･ファンにも絶賛された。このあたりからブラジル本国での人気も徐々に高まり、あのマリア・ヒタと共演や2011年の4THアルバム･リリース、そして2013年にはヴォーカルのジョアン・カヴァルカンチのソロ･アルバム･リリースと、もはやブラジルを代表するサンバ･グループとして認められる存在になりつつある。そんなカズアリーナの最新作は、彼らの真骨頂ともいえるライブ盤。サンバ･カリオカの歴史や伝統を豪華なゲスト陣とともに振り返りつつ、ラパに集まった5万人(！)という今時のリオっ子を熱狂させる圧巻のパフォーマンスを収録している。

全曲が見所/聴き所ともいえる内容だが、まずはマルコス・サクラメントをヴォーカルに、ゼ・ダ・ヴェーリャ＆シルヴェリオ・ポンチスというサンバ/ショーロ界を牽引する管楽器奏者/アレンジャーを迎えた"Devagar com a Louça"に引き込まれる。サンバに欠かせないショーロ由来の弦＋管＋打楽器のアンサンブルを堪能できる。カリオカ･サンバで最も有名な曲の一つともいえる"Acreditar"は作曲者であるデルシオ・カルヴァーリョを、カンデイアの名曲"Dia de Graça / Samba da Antiga"ではテレーザ･クリスチーナ、"Segredo"ではアウレア・マルチンス＆ニウゼ・カルヴァーリョといった日本でもお馴染みのサンビスタを迎え、更には"Com Que Roupa / Peço Licença / Pimenta no Vatapá / Insensato Destino"のメドレーではエドゥアルド・ガロッチ、アンドレ・プレッサォン、ホドリゴ・カルヴァーリョといったカリオカ･サンバを支える名手達、"Bole Bole"ではニコラス・クラシッキ、ゼ・パウロ・ベッケルといったソリストとしても有名な二人と共演するなど、新旧問わず重要人物を満遍なく網羅しながら名曲を綴っていくパフォーマンス。サンバに精通していれば思わず唸ってしまうような仕掛けに溢れた演目であるが、とかく心底楽しいライブであるのが何よりも素晴らしい。また、最大のハイライトと言えるのがジョアン・カヴァルカンチの父・レニーニがゲスト参加したセルジオ・サンパイオのヒット曲"Eu Quero é Botar Meu Bloco na Rua"だ。メッセージ性の強いこのブルージーば楽曲をあえて取り上げるあたりに、ブラジルを代表する音楽としてサンバの魅力を大いに伝えてくれる。 （メーカー資料より）

ゲスト
Marcos Sacramento, Ze da Velha e Silverio Pontes, Delcio Carvalho, Nicolas Krassik e Ze Paulo Becker, Teresa Cristina, Moyseis Marques, Aurea Martins e Nilze Carvalho, Pedro Miranda e Ana Costa, Lenine