12枚目となる今作のBurzumはダーク・アンビエント系男子！同氏のアンビエントアルバムである1997作”Daudi Baldrs”や1999年”Hlidskjalf”がやや荘厳なイメージがあったのに対し、今作は、アルバムカバーにも見られるように、「静かで不穏な空気が漂う湖畔」、心地よいけど少し不安になる、そんなイメージが強いです。じっくり聴いていると、そのサウンドに深淵まで沈み込んでいき、薄暗い北欧の自然の中を彷徨い歩く擬似体験ができるかもしれません…ブラックメタル然としたギターサウンドが垣間見えるA-16”The Road to Hel”が実に美しい……

暗いです。6曲中唯一、2曲目のJesus’ Todが、ある程度速いですが、それでも雰囲気は暗いです。また、この後のアルバムに通じるアンビエント路線の楽曲もあります。

本物の狂人。 本物故に、飛び出して来る音世界も｢ホンモノ｣なのか？？？ 名盤の1st/2ndも異常な緊張感とテンションでしたが 出所後のカレが放つ本アルバムは果たして？ 堀の中で創作したアルバムは、アンビエント的なものだった と記憶していますが、その延長か。。。先祖帰りかは 凡人には予測できません。

まるで漆黒の闇の森林を歩くような感じ。木々の間から月明かりが入ってくるのがまた心地よい。 是非暗くして聴いてください。

確かに悲壮感に溢れ、ダークです。明るさなど微塵もありません。しかし不思議なことに、これはXasthurにも言えることなのですが、とても精神が落ち着き、癒されます。私にとっては究極のリラクゼーションミュージックです。これを側に携えて、深夜ただ冬の月を眺めようものなら．．．。Vargさんもこんな中で作曲されたのでしょうか。

Burzumのレア音源を含めたベスト盤。個人的にはFilosofemの4,6曲目のデモに当たるであろう9曲目のOnceEmperorには鳥肌がたった、自分の持ってるヤツには裏面のディスクがＤＶＤになって現在廃盤らしい（しかも意外と有名な）DunkelheitのＰＶが入ってる、それがまたまた鳥肌物。

1曲目と4曲目はこのアーティストの最重要曲。生きる気力を失うには十分かと。

全アルバム中最も音がクリアなファーストプラス教会焼き打ち記念(笑)のEP。今もxasthurやleviathanなどburzumに近いスタイルのブラックをしてるやつらがアングラながらもちらほら見受けられるが、2007年になった今でもこのアルバムをとりまく禍禍しさを超えるものは未だ現れていない。というよりこれが極値だからこの先ずっと現れないのかもしれない。それぐらいこのアルバムは神がかっている。

全編に渡って前衛的感覚が打ち出されたﾌﾞﾗｯｸ･ﾒﾀﾙ。どのｼﾞｬﾝﾙにおいても創始者達は解り易さよりも己の頭に浮かぶ情景を芸術的に何よりﾎﾝﾄの意味でｱｸﾞﾚｯｼﾌﾞに描いているから凄い！個人的には5th辺りのｱﾝﾋﾞｴﾝﾄなBURZUMも好きではある。とにかくBURZUMはどれも素晴らしいので聴いて頂きたい。

産まれ堕ちた時から既に人は皆†罪の十字架を背負う。しかし、果たして本当に畜生以下の存在に成り下がる事は出来るのだろうか？Vargの哲学に今日も問う。