ドイツ・グラモフォン111周年記念コレクターズ・エディションLPセット
ドイツ・グラモフォン創立111周年記念企画の一環としてLPボックスが登場。フルトヴェングラー、ベームなどの名盤を6枚集めたセットです。イエロー・レーベルとしてクラシック界を牽引し続けるドイツ・グラモフォンの録音史上、燦然と輝く名盤を選りすぐったセットです。
オリジナル・ソースからリマスターが施された音源で180グラム重量盤にプレスした高音質LP。個々のジャケットはオリジナル・デザインを踏襲、重量盤、デジタル・オーディオ・ファイルがダウンロードできるURLを封入。(ユニバーサルIMS)
【収録情報】
Disc1
フルトヴェングラー/シューマン第4番
数あるシューマンの4番の中でも最もドラマティックな演奏として有名なのがこの演奏。セッション録音のためモノラルながら音の状態も良好で、重厚無比な悲劇的雰囲気から過激な追い込みに至るまで、聴き手を呪縛するパワーには恐るべきものがあります。
・シューマン:交響曲第4番ニ短調Op.120
・ハイドン:交響曲第88番Hob.T-88『V字』
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
モノラル録音:1953年5月12-14日(シューマン)、1951年12月4-5日(ハイドン)、ベルリン
Disc2
ロストロポーヴィチ、カラヤン/ドヴォルザーク:チェロ協奏曲
ロストロポーヴィチはドヴォルザークのチェロ協奏曲の録音を数多く残しましたが、中でも最もオーケストラと激しく渡り合っていることで知られるのがこのカラヤン&ベルリン・フィルとの共演盤です。ドイツ・シャルプラッテン賞、フランス・ディスク大賞、そして日本のレコード・アカデミー賞など、世界のレコード賞を数多く受賞しました。
・ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調Op.104
・チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲Op.33
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
ステレオ録音:1968年9月21-24日、ベルリン
Disc3
ベーム/モーツァルト:レクィエム
1971年4月、ムジークフェラインザールにおけるステレオ録音。昨今の古楽風モーツァルト演奏とは正反対のいわゆる 重厚長大型”の極致を示す有名な演奏です。
「死者のためのミサ曲」にふさわしい、息長く悲痛なその進行には、有無を言わせず聴き手の心を動かす力が確かに備わっており、深みある色彩を湛えるウィーン国立歌劇場合唱団の力唱が、ジュスマイヤー完成部分でさえきわめて雄弁に聴かせてくれるのが印象的。
ソリストも高水準で、エディット・マティスの美しい高音域にユリア・ハマリの清楚な歌唱、カール・リッダーブッシュの深く温かみのある声、ヴィエスワフ・オフマンのスタイリッシュな歌唱と、4人とも実に魅力的な仕上がり。特にマティスの美声は素晴らしく、第1曲から感動的です。
ウィーン・フィルも見事です。長年の演奏経験により、モーツァルトを知り尽くした楽員たちが奏でる共感に満ちた演奏からは、やはり大きな伝統の力を感じることができますが、通常よりもそうした味わいが濃く感じられるのは、ベームにより拡大されたフォルムの影響でしょうか。細部に至るまで陰影豊かな表現が、ムジークフェラインの響きを得ていっそう説得力を増しているようです。補助マイクのセッティングも効果的だったのでしょう。ここでは実に深い響きがします。
・モーツァルト:レクィエム ニ短調 K.626
エディット・マティス(ソプラノ)
ユリア・ハマリ(メゾ・ソプラノ)
ヴィエスワフ・オフマン(テノール)
カール・リッダーブッシュ(バス)
ハンス・ハーゼルベック(オルガン)
ウィーン国立歌劇場合唱連盟
ノルベルト・バラッチュ(合唱指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:カール・ベーム
録音時期:1971年4月13-14日(セッション)
録音場所:ウィーン、ムジークフェラインザール
プロデューサー:ヴォルフガング・ローゼ
エンジニア:ギュンター・ヘルマンス
Disc4
ムター、カラヤン&ベルリン・フィル/ブラームス:ヴァイオリン協奏曲
ムター18歳の時のヴァイオリン協奏曲は、カラヤン&ベルリン・フィルの壮麗なサウンドと渡り合うムターの気迫のこもった演奏がおみごと。
ブラームス:
・ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.77
アンネ=ゾフィー・ムター(ヴァイオリン)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
デジタル録音:1981年9月22日、ベルリン
Disc5
ツィマーマン/ショパン:バラード集
ショパン:
・バラード第1番ト短調Op.23
・バラード第2番ヘ長調Op.38
・バラード第3番変イ長調Op.47
・バラード第4番ヘ短調Op.52
・舟歌 嬰ヘ長調Op.60
・幻想曲ヘ短調Op.49
クリスティアン・ツィマーマン(ピアノ)
デジタル録音:1987年7月
Disc6
バーンスタイン/マーラー『巨人』
旧盤から21年。バーンスタインならではのドラマティックな手法がきわめ尽くされた『巨人』です。決める部分での重量級の迫力は圧倒的で、最後の終わり方まで徹底しているのが印象的。
・マーラー:交響曲第1番ニ長調『巨人』
アムステルダム・コンセルトへボウ管弦楽団
指揮:レナード・バーンスタイン
デジタル録音:1987年10月