変身 他一篇 岩波文庫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003243817
ISBN 10 : 4003243811
フォーマット
出版社
発行年月
1970年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,144p

内容詳細

ある朝目ざめると青年ザムザは自分が1匹のばかでかい毒虫に変っていることに気づいた。以下、虫けらに変身したザムザの生活過程がきわめて即物的に描かれる。カフカ(1883‐1924)は異様な設定をもつこの物語で、自己疎外に苦しむ現代の人間の孤独な姿を形象化したといえよう。20世紀の実存主義文学の先がけとなった作品である。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 西野友章 さん

    明らかにカフカは、断食という精神の行為を否定的に描いている。あるいは逆説的に描いていると思った。そうするしか仕方のない、あるいは生き方がわからない人に対して、世間の理解が低すぎると訴えているのかもしれないと思った。また、世間の関心は、断食という精神世界よりも、豹のような、なんでも食べる精悍でわかりやすい肉体にすぐに飛びついてしまう、無分別への警告なのかもしれない。あるいは、断食芸人は、断食芸としての生き方に確固たる信念のもと死を迎えたことは、書くことでしか評価されないカフカの分身かもしれない。。

  • フム さん

    再読。2014年に読了の登録があるものには感想がなかったが、なぜだろう。感想の記述がない理由は『1984年』もそうであったが、その容赦ない小説の結末に言葉を失ってしまったからだと思う。朝目覚めた青年ザムザは毒虫と化した自分に気づく、という度肝をぬくような冒頭から、家族の戸惑いやこの事に翻弄される姿にはユーモアのようなものすら感じさせるのだが、読み進めるうちにその笑いはだんだん冷たく凍りついていく。再読のきっかけは、頭木さんの本だが、これは孤独で弱ったときに読んではいけない類いの本なのではないかと思った。

  • 絹恵 さん

    彼は毒虫になっても人間性を失うことはなかったようにみえた、これは彼の家族への愛が証明していると思います。では人間性を失ったのは彼らのほうではないだろうか、例えかたちのない愛が尊くとも人はかたちに惑わされる、これは本能なのかもしれません。彼と家族の交差しない思いが寂しく宙を舞い、そのやるせなさが痛かったです。これは変身であり変心だと思います。

  • 松島 さん

    断食芸人が読みたくて。 断食を芸とし生きる芸人の話。 終始薄気味悪さが漂いますが最後に断食をする理由の描写にさらに複雑な迷路に迷い込んでしまいます。過酷な労働に対する警鐘でも、人気者の衰退を謳うでもなく、ただ1つの理由に。 彼は一体なにがしたかったのだろうか。そんな思いを抱えてカフカ『断食芸人』書く人として生きる という論文に巡り合いとてもしっくりくる解釈を得られたことを感謝します 物書きとしてのカフカ自身を断食芸人とし描き、 断食=執筆への没頭し書かずにはいられない作家の魂に触れた気がします。大袈裟かな

  • シュラフ さん

    「断食芸人」を読んだ。意味不明である。断食芸人なる男がいた。40日間にわたって人前で断食をするというのがこの男の芸らしい。昔は大人気だったが、今となっては人は振り向かず、檻の中の藁にうずくまって、その存在は人々に忘れ去られ、そして死んでゆく・・・。いったいなんなのだろう。そもそも断食なんて芸のうちに入るのだろうか。人々が見向きもしないのは当然である。いや、この男は断食という行為を通じて世に自身の存在を叫んでいるんだ。今日テレビで必死に一発芸を披露して人気者になっては消えていく芸人たちの姿がダブってくる。

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