元Throwing Muses、Breedersのタニヤ・ドネリーが結成したベリーのデビュー作。清々しく繊細なギター・ポップで捨て曲もない。グランジ全盛期、健全で地に足のついた作風で異彩を放ち、100万枚売れて93年度のグラミー賞にもノミネートされた。日本ではすっかり忘れ去られてるけど、英米では根強い人気があるらしい。あるイギリス人にDo you know Belly?と尋ねたら、5曲目と9曲目を合唱する羽目になったこともある。

ベリーの最高傑作（出したアルバムは2枚だけなんだが）にして、90年代屈指の隠れた名盤。タニヤ・ドネリーの明朗な資質が、ハイセンスなギターポップとして開花、聴きやすさと緻密さを兼ね備えてて、何度聴いても飽きない。オルタナティヴ・ロックというカテゴリーでここまで万人向きな音を鳴らしたバンドも皆無なんじゃないかと思う。90年代ロックを追体験してる、若いリスナーにもぜひ聴いてもらいたい。

Tanya DonellyはBELLYで２作、ソロでも２作あるが音楽性ではそれぞれ違和感を感じる。 それでB面まで合わせたバンドのベスト盤。これぞ、ベリー！！という４ADの気合でしょうか。とにかくGepettoとFeed The Treeは忘れられない名曲です！

ベリー解散から5年以上経って発売された、「ベスト」アルバムの皮をかぶったレア・トラック集。代表的なナンバーから、グラム・パーソンズやジミヘンのカヴァー、シングルB面収録曲まで、ファンにも入門者にも嬉しい選曲。難をつけるなら名曲「Sexy S 」を外したことだけ。本当にいいバンドでした。

発売当時CMJﾁｬｰﾄの1位を獲得したﾃﾞﾋﾞｭｰ･ｱﾙﾊﾞﾑ｡ﾀﾆﾔの個性を幅広い層にまで知らしめた。←個人的にはｻｳﾝﾄﾞ･ﾌﾟﾛﾀﾞｸｼｮﾝが頂けない。