イギリスのミリタリー・イベントの1つ、Beating Retreatの音楽を収録したCDで2009年盤になります。
この手のイベント系CDはライブ録音が多いのですが、このシリーズだけはスタジオ録音であり、音質が格段と良いのが特徴です。
ファンファーレ、行進曲を中心に、ポップスやバグパイプ、鼓笛隊など様々なジャンルの曲が収録されており、個人的には好みの曲が少なかったですが、わりと珍しい曲も収録されていますので曲に興味があれば買いかも知れません。
指揮者は、G.O.ジョーンズ中佐(コールドストリーム・ガーズ)、K.デイヴィス大尉(ライフ・ガーズ)で、演奏はイギリス近衛連隊合同軍楽隊。
この他、一部にバグパイプ隊とファンファーレ隊、鼓笛隊が加わります。
演奏は大編成ならではの迫力のある演奏で、イギリスらしいやや重心の低い遅めテンポによる行進曲は流石の一言。
また大人数ながらあまり乱れのないアンサンブルなのも聴き所でしょうか。
またゲストとしてか、エルダー・ニルセン少佐指揮、ノルウェー王立近衛兵軍楽隊の演奏が4曲収録されており、こちらもノルウェーの行進曲や、J.F.ワーグナー『双頭の鷲の旗の下に』などを北欧のバンドらしい軽快なサウンドで聴かせてくれます。
録音はこのレーベルらしい硬めの音ですが、酷かった80年代の物よりかは、大幅に改善されホールを意識したかのような、ある程度の残響はつき、聴きやすいと音と言えるでしょうか。