【中古:盤質B】 Capture (1995-2010)

ワールド・ミュージックをリードしたスーパーグループ
待望のベスト盤が２枚組で登場！


ワールド・ミュージックの本場イギリスのレーベルの中でも一際異彩を放ってきたのが、ピーター・ガブリエル（ゲイブリエル）が主宰するリアル・ワールド。ＷＯＭＡＤというワールド・ミュージック・イヴェントとリンクする形で89年にスタートしたこのレーベルにおいて、最大級の人気と売上を誇ったのが、このアフロ・ケルト・サウンド・システムでした。

同グループは、ピーター所有の“リアル・ワールド・スタジオ”でロック畑のミュージシャンとＷＯＭＡＤの参加者らによって度々行われていた“リアル・ワールド・レコーディング・ウィーク”というセッションの中から、当時セネガルの男性歌手バーバ・マールのアルバムなどで高い評価を得ていたプロデューサー／ギタリストのサイモン・エマーソンが中心となって誕生したプロジェクト。ちなみにこのセッションから生まれた作品として知られているのが、ライス・レコードが2008年にリリースした『ビッグ・ブルー・ボール』（PPR-365）でした。

そしてメンバーには、そのグループ名の通り、ケルト系とアフリカ系の音楽家が含まれています。アイルランド側からは打楽器バウロンやティン・ホイッスル、アコーディオンなどの演奏家やヴォーカリストが、そして西アフリカ側からは弦楽器コラや打鍵楽器バラフォン、打楽器ジェンベなどの演奏家やヴォーカリストが参加、さらにピーター・ガブリエルをはじめ、ロバート・プラント、シネイド（シンニード）・オコナーといった豪華ゲストを招き、独特のミクスチャー・サウンドを繰り広げてきました。そんな所から彼らは“ワールド・ミュージックのスーパーグループ”と称されていたことは、当時を知るワールド・ミュージック・ファンの方ならよくご存知かと思います。また日本ではＥＭＩが彼らの作品を配給し、大きな話題となりました。

そんな彼らが1995年のデビュー作以来残してきた5枚のスタジオ録音作からピックアップされた２枚組ベストがこれ。『ヴァース（VERSE）』と名付けられた１枚目にはロバート・プラントをはじめ多数ゲストを招いた歌ものの楽曲を、そして『コーラス（CHORUS）』と名付けられた２枚目にはインスト曲が収録されていて、アイリッシュ／ケルトとアフリカの音楽的要素を混ざあわせ、さらに欧米音楽のフォーマットを絡めて聞かせてくれます。中には15年もの歳月が経ったトラックも有りますが、その高い音楽性は色褪せることなく、いまも新鮮な感触が宿っています。