WWMが1990年代後半に立て続けに発売したサリュート・フロム…シリーズの一枚です。
これは一つの国の吹奏楽曲を取り上げたなかなか面白い物でそれぞれの国のカラーが出た選曲が特徴でした。
この巻はスペインの作品を集めた内容です。
スペインの吹奏楽曲というのは日本ではなかなか聴かないので貴重と言えるでしょう。
収録曲は行進曲に始まり、パソドプレや舞曲、前奏曲等、知名度はありませんがどれも民族色豊かな聴きやすい曲が続きます。
演奏は今までのシリーズが軍楽隊系だったのに対してこの盤は、ブニョール・ラ・アルティスティカ交響吹奏楽団の演奏で録音されています。
指揮者はヘンリー・アダムス。
スペインの吹奏楽団は大人数でチェロが入るなどかなり分厚いサウンドが特色なバンドが多いのですがこの団体もその通り。
豊かに響く低音楽器からなる、ガシッとしたサウンドや明るいラテン系を基本としながら時に深い音色を出すなど、団体の引き出しの広さには驚きます。
録音、音質は良好。