邦人作曲家による吹奏楽作品のみのコンサート、饗宴。
本盤はその五回目のライヴ盤。
演奏者の大半はアマチュア団体だが、この回に初めて、陸上自衛隊中央音楽隊(指揮:武田晃)が出演している。
この団体の演奏を聴くといくらコンクール上位常連の団体であろうと、アマとプロの格の違いというのがハッキリと分かる。
なんといってもバンドのサウンドの安定感が違うのだ。
一見綺麗に聴こえるアマ団体でも、細部は雑だったり怪しかったりする所があるのだが、中音の演奏は最後までムラなく、安定した水準の高い演奏を聴かせてくれる。
また選曲についても、アマチュア団体が映画音楽調で派手、もしくはポップス風の一度聴けば十分と言った曲を多く取り上げているのに対し、渋いが良い作品ばかりを取り上げられている。
例えば、吹奏楽の基本中の基本、マーチは近年に多い歩けないコンサートマーチではなく、威風堂々とした軍楽行進曲を取り上げている所に こだわりを感じる。
アマだから駄目とは言わないが、こうもプロとアマの違いが分かる1枚という意味で貴重なCDと言えるだろう。
尚、ブレーンの録音は悪いと感じているが、このCDでもそうで、何より音のバランスが悪く、色んな楽器がごちゃごちゃして聴こえる。
クラシック系のCDで音が悪いというのは、基本的には良いとは言えないので、もう少し綺麗で優秀な録音にするようにしたほうが良いと思う。