ウイルスは悪者か お侍先生のウイルス学講義

田礼人

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784750515595
ISBN 10 : 4750515590
フォーマット
出版社
発行年月
2018年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
358p;19

内容詳細

エボラ出血熱、デング熱、新型インフルエンザなどをもたらし、時に人類にとって大きな脅威となるウイルス。しかしそれは、この「生物ならざるもの」が持つ一面に過ぎない。ラボと世界各地のフィールドを行き来し、研究を続ける“お侍先生”がウイルスの本質に迫る。

目次 : プロローグ エボラウイルスを探す旅/ 第1部 ウイルスとは何者なのか(ウイルスという「曖昧な存在」/ 進化する無生物/ ウイルスは生物の敵か味方か)/ 第2部 人類はいかにしてエボラウイルスの脅威と向き合うか(史上最悪のアウトブレイクのさなかに/ 研究の突破口/ 最強ウイルスと向き合うために/ 長く険しい創薬への道程/ エボラウイルスの生態に迫る)/ 第3部 厄介なる流行りもの、インフルエンザウイルス(1997年、香港での衝撃/ インフルエンザウイルスの正体に迫る/ インフルエンザウイルスは、なぜなくならないのか/ パンデミックだけではない、インフルエンザの脅威)/ エピローグ ウイルスに馳せる思い―ウイルスはなぜ存在するのか

【著者紹介】
高田礼人 : 1968年東京都生まれ。北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター教授。93年北海道大学獣医学部卒業、96年同大獣医学研究科修了、博士(獣医学)。97年同大獣医学研究科助手、2000年東京大学医科学研究所助手を経て、05年より現職。07年よりザンビア大学獣医学部客員教授、09年より米NIHロッキーマウンテン研究所の客員研究員。専門は獣医学、ウイルス学。エボラウイルスやインフルエンザウイルスなど、人獣共通感染症を引き起こすウイルスの伝播・感染メカニズム解明や診断・治療薬開発のための研究を行っている。ザンビア、コンゴ、モンゴル、インドネシアなど研究のフィールドは世界各地に及ぶ

萱原正嗣 : 1976年大阪府生まれ神奈川県育ち。大学卒業後、会社員を経て2008年よりフリーライターに。理系ライター集団「チーム・パスカル」所属。人物ルポから人文・歴史、社会科学、自然科学まで幅広いテーマを執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • まーくん さん

    軽い題名だが内容はなかなか。著者はエボラ出血熱やインフルエンザ・ウイルスの研究者。原因ウイルスを求めてアフリカやシベリアなどのフィールドと研究室を往復してる。素人目線まで降りて、専門的なこと(と思う)も、わかり易い図を使い説明しています。ウイルスは自身で代謝活動を行わないので、生物かどうか曖昧な存在らしい。が、著者は定義を見直し、生命体と見做したいという。人間が野生動物の生活圏に入り込み、野生鴨などを宿主として平穏に暮らしていた(?)ウイルスを、水禽や家禽・家畜を通して人間界に呼びこんでしまっている…?

  • Tadashi_N さん

    エボラやインフルエンザでできた協業体制が、なぜコロナでできないのだろう?

  • tom さん

    風邪なりインフルに罹ったとき、どうして喉が痛くなるのかと、不思議に思っていた。この本によると、人間の喉のあたりにある細胞の表面にはα2−6という糖があり、こいつにウイルスが取り付いて、病気発症ということになるらしい。その結果、喉が腫れるのだ。なるほど、そうだったのか。その他、毎年出て来るインフル予想の理屈などなど、いろいろとお勉強になりました。思うのだけど、感染リスクを抱えながら、こういう研究をしている人たち、きっと、本気で楽しんでるのだろうなと思ったわけです。

  • tamako さん

    secretory glycoproteinのことは知らなかった。こういう機能があるとウイルスを生物に入れたくなる。圧巻は1997年末の高病原性鳥インフルエンザの調査。軽装備な上に自作ワクチンの接種とはワイルド過ぎ。抗生物質飼料で育った鳥たちが生きて過密状態で市場で売られていて抗生物質耐性菌どころか日本で法定伝染病のニューカッスル病のウイルスまで検出される有り様で目眩がする。さらに家禽へのインフルエンザワクチン接種も高病原性鳥インフルエンザの流行に拍車をかけるとのこと。

  • mawaji さん

    BSL4内で本物のエボラウイルスと対峙したかと思えば稚内の湖沼で糞拾いのフィールドワークに明け暮れる田教授のウイルス学講義はちょっと難しいところもありますが研究者としての社会に対する責任ある考えに根ざした、学問に向き合う真摯な姿勢がヒシヒシと伝わってくる文章でした。新冠状病毒感染症が流行中の今、ウイルスは悪者だぁと叫びたくなりますが、剣道で培った「『正しく早く』という教えは、遺伝子を複製・重合するポリメラーゼの能力に求められることにも共通する」などという記述にはウイルスを愛でる心さえ感じられるようです。

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