トゥルルス・モルク／チェロ協奏曲集〜Ｃ．Ｐ．Ｅ．バッハ、ハイドン、シューマン、ドヴォルザーク、ショスタコーヴィチ、ペルト、デュティユー、他（９ＣＤ）

トゥルルス・モルク／チェロ協奏曲名曲集（９ＣＤ）

ノルウェー出身のチェロの名手、トゥルルス・モルク[1961- ]のコンチェルト・アルバムを９枚まとめたボックス・セット。チェロの高度な技巧が要求される古今のチェロ協奏曲を大量に収めており、バロック様式のエマヌエル・バッハから、現代のカーニスの作品にいたるチェロ協奏曲史ボックスとしても価値のある内容です。そのスパンは２５０年に及ぶということで、シンプルなリトルネロ形式から現代の凝ったサウンドまで内容は実に多彩。
　ドヴォルザークの名作チェロ協奏曲をはじめ、プロコフィエフ、ショスタコーヴィチなど技巧的にも難易度の高い作品を流麗に弾きこなす高度なテクニック、鮮やかな表現力は、さすが現役チェリスト筆頭格の名に恥じないもの。共演指揮者も、いまやヨーロッパ楽壇を席巻する大活躍をみせているマリス・ヤンソンス、バイロイト音楽祭出演で話題の大植英次、アメリカとドイツにまたがる活躍に注目が集まるパーヴォ・ヤルヴィなど豪華なものです。
　なお、ナチによるユダヤ人虐殺の舞台となったアウシュヴィッツとビルケナウ訪問にインスパイアされたという、アーロン・ジェイ・カーニス[960- ]の『カラード・フィールド』は、元々はホルン協奏曲として構想されながらモルクのためにチェロ協奏曲として完成されたもので、同じく『エア』とともにモルクに献呈されています。（ＨＭＶ）

【収録情報】

---

Disc1
C.P.E.バッハ：
● チェロ協奏曲イ短調 wq.170
● チェロ協奏曲変ロ長調 wq.171
● チェロ協奏曲イ長調 wq.172

　ル・ヴィオロン・ドゥ・ロワ
　ベルナール・ラバディ（指揮）
　録音時期：2008年11月

---

Disc2
ハイドン：
● チェロ協奏曲第1番ハ長調 Hob.VIIb-1
● チェロ協奏曲第2番ニ長調 Hob.VIIb-2

　ノルウェー室内管弦楽団
　アイオナ・ブラウン（指揮）
　録音時期：1991年

---

Disc3
● シューマン：チェロ協奏曲イ短調 op.129
● ブルッフ：コル・ニドライ op.4
● ブロッホ：シェロモ

　フランス放送フィルハーモニー管弦楽団
　パーヴォ・ヤルヴィ（指揮）

---

Disc4
● ドヴォルザーク：チェロ協奏曲ロ短調 op.104
● チャイコフスキー：ロココの主題による変奏曲 op.33

　オスロ・フィルハーモニー管弦楽団
　マリス・ヤンソンス（指揮）
　録音時期：1992年

---

Disc5
● エルガー：チェロ協奏曲ホ短調 op.85
● ブリテン：チェロ交響曲 op.68

　バーミンガム市交響楽団
　サー・サイモン・ラトル（指揮）
　録音時期：1999年3月、4月

---

Disc6
ショスタコーヴィチ：
● チェロ協奏曲第1番変ホ長調 op.107
● チェロ協奏曲第2番ト短調 op.126

　ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
　マリス・ヤンソンス（指揮）
　録音時期：1995年

---

Disc7
● プロコフィエフ：交響的協奏曲ホ短調 op.125
● ミヤスコフスキー：チェロ協奏曲ハ短調 op.66

　バーミンガム市交響楽団
　パーヴォ・ヤルヴィ（指揮）
　録音時期：1997年

---

Disc8
● ペルト：チェロ協奏曲『賛と否』（ロストロポーヴィチに捧ぐ）
　エストニア国立交響楽団
　パーヴォ・ヤルヴィ（指揮）

● デュティユー：チェロ協奏曲『はるかなる遠い国へ』
　フランス放送フィルハーモニー管弦楽団
　チョン・ミョンフン（指揮）

---

Disc9
カーニス：
● 『カラード・フィールド』（チェロと管弦楽のための協奏曲）
● 『ムジカ・セレスティス』（弦楽オーケストラのための）
● 『エア』（チェロと管弦楽のための）

　ミネソタ管弦楽団
　大植英次（指揮）
　録音時期：2000年

　トゥルルス・モルク（チェロ）