CD 輸入盤

【中古:盤質A】 ジャクリーヌ・デュ・プレ/コンプリート・EMI・レコーディングス(17CD)

中古情報

新品ジャケット
こちら ※参考のため、実際の商品と異なる場合がございます
:
A
特記事項
:
なし
コメント
:
17枚組BOXセット/SLV黄ばみ
:
HMV record shop オンライン

基本情報

ジャンル
カタログNo
5041672
レーベル
Emi
Europe
フォーマット
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

(こちらは新品のHMVレビューとなります。参考として下さいませ。中古商品にはサイト上に記載がある場合でも、封入/外付け特典は付属いたしません。また、実際の商品と内容が異なる場合がございます。)

ジャクリーヌ・デュ・プレ
コンプリート・EMI・レコーディングス(17CD)

16歳のとき、天才少女チェリストとしてロンドンのウィグモア・ホールでプロフェッショナル・デビューし、以後、1973年に多発性硬化症という難病に冒され28歳の若さで活動を停止するまでの12年間、ジャクリーヌ・デュ・プレのチェリストとしてのキャリアは、短いながらもこれ以上無いほどの輝きを放つ素晴らしいものでした。
 その間、彼女は一貫してEMIにステレオでレコーディングを続けており、当セットにはそれらをすべて収録しているほか、後年、EMIからライセンス発売された初期BBC録音集と、2002年に初めて発売されたブラームス:チェロ・ソナタ集のEMIによる別録音、そしてこれもEMIがおこなったブルッフ:『コル・ニドライ』のオーケストラ伴奏ヴァージョンの録音も収めています。28ページのブックレット付きです。(HMV)

「彼女はチェロを握りしめて生まれてきたかのようです。楽器が手足のように、彼女の身体の有機的な部分そのものでした。それゆえ、演奏するにあたって音楽の流れを邪魔するものがなにひとつなく、感情がそのまま音楽となってダイレクトに聴衆に届くのです。この天賦の才は、今日でも彼女の録音を聴けば感じ取ることができます。」(ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ) 

【収録内容】
CD1
・エルガー:チェロ協奏曲ホ短調Op.85
 ロンドン交響楽団
 ジョン・バルビローリ指揮
 1965年8月19日録音

・ディーリアス:チェロ協奏曲
 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
 マルコム・サージェント指揮
 1965年1月12&14日録音

・サン=サーンス:チェロ協奏曲第1番イ短調Op.33
 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
 ダニエル・バレンボイム指揮
 1968年9月24日録音

CD2
・ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調Op.104
 シカゴ交響楽団
 ダニエル・バレンボイム指揮
 1970年11月11日録音

・ドヴォルザーク:『森の静けさ』Op.68-5
 シカゴ交響楽団
 ダニエル・バレンボイム指揮
 1970年11月11日録音

・シューマン:チェロ協奏曲イ短調Op.129
 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
 ダニエル・バレンボイム指揮
 1968年4月7-8日、5月11日録音

CD3
・モン:チェロ協奏曲ト短調
 ヴァルダ・アヴェリング(ハープシコード・コンティヌオ)
 ロンドン交響楽団
 ジョン・バルビローリ指揮
 1968年9月20日録音

・ハイドン:チェロ協奏曲ニ長調Hob.VIIb:2
 ロンドン交響楽団
 ジョン・バルビローリ指揮
 1967年12月13日録音

・ハイドン:チェロ協奏曲第1番ハ長調Hob.VIIb:1
 イギリス室内管弦楽団
 ダニエル・バレンボイム指揮
 1967年4月17&24日録音

CD4
・ショパン:チェロ・ソナタ ト短調Op.65
・フランク(デルサール編):チェロ・ソナタイ長調
 ダニエル・バレンボイム(ピアノ)
 1971年12月10-11日録音

・ブルッフ:コル・ニドライOp.47
 ジェラルド・ムーア(ピアノ)
 1962年7月15日録音

CD5
・バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調BWV1007
 1962年1月7日録音

・バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調BWV1008
 1962年1月26日録音

・ヘンデル(スラッター編):ソナタト短調HMV287
 1961年3月22日録音

CD6
ベートーヴェン:
・チェロ・ソナタ第1番ヘ長調Op.5-1
・チェロ・ソナタ第2番ト長調Op.5-2
・チェロ・ソナタ第3番イ長調Op.69
 ダニエル・バレンボイム(ピアノ)
 1970年8月25-26日エディンバラ・フェスティヴァルでのライヴ録音

CD7
ベートーヴェン:
・チェロ・ソナタ第4番ニ長調Op.102-1
・チェロ・ソナタ第5番ニ長調Op.102-2
・「マカベウスのユダ」の主題による12の変奏曲ト長調WoO45
・「魔笛」の主題による7つの変奏曲変ホ長調WoO46
・「魔笛」の主題による12の変奏曲ヘ長調WoO66
 ダニエル・バレンボイム(ピアノ)
 1970年8月25-26日エディンバラ・フェスティヴァルでのライヴ録音

CD8
ベートーヴェン:
・ピアノ三重奏曲変ホ長調Op.1-1
・ピアノ三重奏曲ト長調Op.1-2
・14の変奏曲変ホ長調Op.44
 ピンカス・ズーカーマン(ヴァイオリン)
 ダニエル・バレンボイム(ピアノ)
 1969年12月29、30日、70年1月3日録音

CD9
ベートーヴェン:
・ピアノ三重奏曲ハ短調Op.1-3
・ピアノ三重奏曲変ロ長調Op.97「大公」
・ピアノ三重奏曲変ロ長調WoO39よりアレグレット
・ピアノ三重奏曲変ホ長調(1784)よりアレグレット
 ピンカス・ズーカーマン(ヴァイオリン)
 ダニエル・バレンボイム(ピアノ)
 1969年12月29、30日、70年1月3日録音

CD10
ベートーヴェン:
・ピアノ三重奏曲ニ長調Op.70-1「幽霊」
・ピアノ三重奏曲変ホ長調Op.70-2
・カカドゥ変奏曲Op.121a
 ピンカス・ズーカーマン(ヴァイオリン)
 ダニエル・バレンボイム(ピアノ)
 1969年12月29、30日、70年1月3日録音

CD11
・ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲変ホ長調WoO38
 ピンカス・ズーカーマン(ヴァイオリン)
 ダニエル・バレンボイム(ピアノ)
 1969年12月29、30日、70年1月3日録音

・ベートーヴェン:クラリネット三重奏曲変ロ長調Op.11
 ジェルヴァーズ・ドゥ・ペイエ(クラリネット)
 ダニエル・バレンボイム(ピアノ)
 1970年1月30日、3月30日録音

・クープラン:コンセール第13番(1724)
 ウィリアム・プリース(チェロ)
 1963年3月17日録音

CD12
・R.シュトラウス:交響詩『ドン・キホーテ』Op.35
 ハーバート・ダウンズ(ヴィオラ)
 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
 エードリアン・ボールト指揮
 1968年4月6-7、9日録音

ラロ:チェロ協奏曲ニ短調
 クリーヴランド管弦楽団
 ダニエル・バレンボイム指揮
 1973年1月4&6ライヴ録音

CD13
・ブラームス:
 チェロ・ソナタ第1番ホ短調Op.38
 チェロ・ソナタ第2番ヘ長調Op.99
 ダニエル・バレンボイム(ピアノ)
 1968年5月20日、8月18日録音)

・ボッケリーニ:チェロ協奏曲第9番変ロ長調G.482
 イギリス室内管弦楽団
 ダニエル・バレンボイム指揮
 1967年4月17日、24日録音

CD14
・ベートーヴェン:
 チェロ・ソナタ第3番イ長調Op.69
 チェロ・ソナタ第5番ニ長調Op.102-2
 スティーヴン・ビショップ=コヴァセヴィチ(ピアノ)
 1965年12月19-23日録音

・ファリャ-マレシャル編:スペイン民謡組曲
 アーネスト・ラッシュ(ピアノ)
 1961年3月22日録音

CD15
・ブラームス:
 チェロ・ソナタ第1番ホ短調Op.38
 チェロ・ソナタ第2番ヘ長調Op.99
 ダニエル・バレンボイム(ピアノ)
 1968年4月録音

・ブルッフ:コル・ニドライOp.47
 イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
 ダニエル・バレンボイム指揮
 1968年6月録音

CD16
・ブラームス:チェロ・ソナタ第2番ヘ長調Op.99
 アーネスト・ラッシュ(ピアノ)
 1962年9月3日、エディンバラ・フェスティヴァルでのライヴ録音

・チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲イ短調Op.50
 ダニエル・バレンボイム(ピアノ)
 ピンカス・ズーカーマン(ヴァイオリン)
 1972年7月、コンサート・ライヴ録音

CD17
・パラディス-ドュシュキン編:シチリエンヌ
・シューマン:幻想小曲集Op.73
 ジェラルド・ムーア(ピアノ)
 1962年7月16日録音

・メンデルスゾーン:無言歌ニ長調Op.109
 ジェラルド・ムーア(ピアノ)
 1962年7月15日録音

・フォーレ:エレジーOp.24
 ジェラルド・ムーア(ピアノ)
 1969年4月1日録音

・バッハ:トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調BWV564よりアダージョ
 ロイ・ジェッソン(オルガン)
 1962年7月15日録音

・サン=サーンス:動物の謝肉祭より白鳥
 オシアン・エリス(ハープ)
 1962年7月21日録音

・ファリャ-マレシャル編:スペイン民謡組曲よりホタ
 ジョン・ウィリアムズ(ギター)
 1962年7月21日録音

・ブリテン:チェロ・ソナタ ハ長調Op.65よりスケルツォ、マルツィア
 スティーヴン・コヴァセヴィチ(ピアノ)
 1965年2月25日録音

・パラディス-ドュシュキン編:シチリエンヌ
・シューマン:幻想小曲集Op.73
 ジェラルド・ムーア(ピアノ)
 1963年10月8日録音(2007年リマスタリング)

 ジャクリーヌ・デュ・プレ(チェロ)

【ジャクリーヌ・デュ・プレ・プロフィール】
第二次世界大戦も終わりに近づいた1945年1月26日、ジャクリーヌ(ジャクリーン)・デュ・プレは、音楽好きの父デレクと、ピアノや声楽などの素養があった母アイリスの次女としてイギリスのオックスフォードに生まれます。「デュ・プレ」というフランス人のような姓は、先祖が英国海峡フランス沖にあるジャージー島の出身者だったためとのこと。 ジャクリーヌは、4歳の時にラジオから流れるチェロの音に関心を持ったことがきっかけで、母親のアイリスから4分の3サイズのチェロを与えられ、5歳になると母の薦めもあって、ロンドン・チェロ・スクールで姉のヒラリーとともに本格的にチェロのレッスンを受けることとなります。このスクールの総長はチェリスト出身の名指揮者ジョン・バルビローリで、彼はすぐにジャクリーヌの才能を見抜いたといいます。
 10歳になると、ギルドホール音楽学校に通い始めます。この年の始めには、後年まで「マイ・チェロ・ダディー(私のチェロのお父さん)」と呼んで敬愛したイギリスのチェリスト、ウィリアムス・プリースと初めて出会っており、彼女を気に入ったプリースは7年間に渡って彼女を教えることとなります。
 11歳でチェロ援助基金に合格した彼女は、12歳のときにBBC主催のコンサートで演奏。15歳のときには、ギルドホール音楽学校の金メダルを獲得し、クィーンズ賞も受賞、さらにスイスではカザルスのマスタークラスにも参加して腕を磨きます。
 翌1961年3月1日、16歳のときにロンドンのウィグモアホールで、プロとしての正式なデビュー・コンサートをおこない高い評価を獲得。直後にBBCでヘンデルのソナタ、ファリャのスペイン民謡組曲を録音しています。
 年末から翌1962年にかけてはBBCでバッハ無伴奏チェロ組曲第1番、第2番を演奏し、2月には母アイリスの伴奏でサン=サーンス:アレグロ・アパッショナート、グラナドス:ゴイェスカス間奏曲、メンデルスゾーン:無言歌二長調などを演奏して映像を収録(→EMI)。また、3月21日には、ロンドンのロイヤル・フェスティバルホールでルドルフ・シュヴァルツ指揮BBC交響楽団の演奏会でエルガーのチェロ協奏曲を演奏し、大きな成功を収めることとなります。
 その成功により、同じ年の夏にロンドンでおこなわれた「プロムス」にも出演して同曲を演奏、国民的なコンサートでの見事な演奏により、一躍人気を集めることとなったのです。なお、同じ夏にはEMIでブルッフのコル・ニドライ、パラディス:シチリエンヌ、シューマン:幻想小曲集、メンデルスゾーン:無言歌ニ長調、ファリャ:ホタ、バッハ:トッカータ、アダージョとフーガよりアダージョ、サン=サーンス:白鳥をセッション録音しており、9月には、ブラームス:チェロ・ソナタ第2番をアーネスト・ラッシュのピアノでライヴ録音しています。
 彼女はしかし、まだ自分の演奏に満足しておらず、この年の秋、フランスの名チェリスト、ポール・トゥルトゥリエに師事するため、パリに6ヶ月間留学することとなります。
 1963年には、ジェラルド・ムーアとのパラディス:シチリエンヌ、シューマン:幻想小曲集のほか、恩師ウィリアム・プリースとのクープラン:コンセール第13番が録音されています。この年、サージェントの指揮でエルガーのチェロ協奏曲を演奏しており、かつてはその録音がリリースされていました。
 1964年には、後援者のイスメナ・ホーランドから、ストラディヴァリウスの銘器ダヴィドフを贈られ、以後、生涯に渡ってこの楽器と付き合うこととなるのですが、デュプレの演奏が激しいこともあって、ダヴィドフはたびたび修理に出されていたようです。
 1965年1月、ジャクリーヌは、初の協奏曲レコーディングとなったディリアスのチェロ協奏曲をサージェント指揮ロイヤル・フィルとおこない、4月にはゆかりの深いバルビローリと初の共演を果たします。曲はもちろんエルガーです。
 翌月にはドラティ率いるBBC響のアメリカ・ツアーに同行し、カーネギーホールで華々しいデビューを飾っています。曲はやはりエルガーでした。8月にはバルビローリ指揮ロンドン交響楽団とエルガー:チェロ協奏曲のレコーディングをおこない、12月にはLPが発売されるなど、13歳から親しんだエルガーの名曲が、彼女のトレードマークとして、世界で広く知れ渡ることとなりました。
 この12月にはスティーヴン・ビショップとベートーヴェンのチェロ・ソナタ第3番と第5番をレコーディングしています。
 翌1966年2月には、彼女はさらなる研鑽を積むべく4ヶ月間ロシアに留学してムスティスラフ・ロストロポーヴィチに師事します。
 同年12月には、招待されたフー・ツォン家のクリスマス・パーティで、ダニエル・バレンボイムと出会い、彼女の提案によってブラームスのソナタ第2番へ長調が演奏されます。
 翌月(1967年1月)、バルビローリ指揮BBC交響楽団のロシア東欧ツアーに同行、1月3日、プラハ芸術家の家でエルガー:チェロ協奏曲を演奏してライヴ録音(→TESTAMENT)、4日後には、モスクワ音楽院大ホールでも同じくエルガーで賞賛を受けます。
 同年4月5日、バレンボイム指揮イギリス室内管弦楽団と初の共演でハイドンを演奏、ほどなく婚約が発表され、2ヵ月後には結婚式が挙げられます。なお、婚約直後にはバレンボイムとハイドンのチェロ協奏曲第1番とボッケリーニのチェロ協奏曲第9番のレコーディングがおこなわれ、さらにエルガーのチェロ協奏曲をバレンボイム指揮ニュー・フィルハーモニア管弦楽団と映像収録しています(→OPUS ARTE)。11月にはチェリビダッケ指揮スウェーデン放送響のコンサートでドヴォルザークのチェロ協奏曲を演奏してライヴ録音(→TELDEC)、12月にはバルビローリとハイドンのチェロ協奏曲第2番のレコーディングがおこなわれています。
 1968年4月は、エードリアン・ボールトと『ドン・キホーテ』のレコーディングをおこない、バレンボイムとはブラームスのチェロ・ソナタ第1番と第2番、シューマンのチェロ協奏曲を録音、5月になるとシューマンの仕上げに続いてブラームスのチェロ・ソナタ第1番と第2番を再度録音、6月には、バレンボイムとブルッフ:コル・ニドライを録音し、9月にバルビローリとモンのチェロ協奏曲、バレンボイムとサン=サーンスのチェロ協奏曲第1番を録音しています。
 この年の8月には、彼女が前年に訪れたプラハにソ連軍が侵攻、難民化したチェコ人を応援すべく、ロイヤル・アルバート・ホールでドヴォルザークのチェロ協奏曲を演奏するとバレンボイムと共に発表したところ、コンサート直前に脅迫を受け、警察の保護を受けることになるものの、なんとか演奏を終えています。
 1969年は4月にジェラルド・ムーアとフォーレ:エレジーをレコーディングしているほか、8月にはクリストファー・ヌーペン監督のためにシューベルト『ます』の全曲演奏を含むドキュメンタリーを映像収録(→OPUS ARTE)。12月から翌年1月にかけて、ズーカーマン、バレンボイムとベートーヴェンのピアノ三重奏曲全集をレコーディングしています。
 1970年1月、ドゥ・ペイエ、バレンボイムとベートーヴェン:クラリネット三重奏曲を録音。8月、エディンバラ・フェスティヴァルでベートーヴェンのチェロ・ソナタ全集をバレンボイムとライヴ録音(→EMI)。渡米し、11月にバレンボイム指揮シカゴ交響楽団とドヴォルザークのチェロ協奏曲をレコーディング。フィラデルフィアでのコンサートでは、エルガーのチェロ協奏曲をバレンボイム指揮で演奏し、ライヴ録音(→SONY)。
 1971年1月、バレンボイム指揮フィラデルフィア管弦楽団のコンサートでサン=サーンスのチェロ協奏曲第1番をとりあげライヴ録音(→TELDEC)。英国に帰ってから、指先の感覚が鈍くなるなどの体調不良を訴え、病院で診察を受けた結果、心因性のものと診断され、秋から1シーズンの演奏をすべてキャンセルします。しかし、12月にはかなり良くなり、キャンセルしたベートーヴェンのチェロ・ソナタの代わりに、ショパンとフランクのチェロ・ソナタをバレンボイムとセッション録音します。このときの演奏は、5ヶ月間もチェロに触れていなかったことが信じられないほどの名演奏でしたが、これが彼女の最後のスタジオ録音となりました。
 1972年7月、エルサレムで、ラジオ放送のためにバレンボイム、ズッカーマンとチャイコフスキーのピアノ三重奏曲『ある偉大な芸術家の思い出』を演奏しライヴ録音(→EMI)。
 1973年1月、バレンボイム指揮クリーヴランド管弦楽団のコンサートでラロのチェロ協奏曲を演奏しライヴ録音(→EMI)。同年2月、メータ指揮ニュー・フィルハーモニア管弦楽団とエルガーのチェロ協奏曲を演奏し、さらにニューヨークではリサイタルも開きますが、症状は徐々に進行しており、バーンスタインとの共演はキャンセル、4月に来日した際にはすでに演奏不可能となり、予定されていたコンサートはすべて中止となってしまいました。
 同年10月には中枢神経が冒され、難病「多発性硬化症」と診断されます。しかし、ジャクリーヌ本人や家族は、この病気の進行が遅いものであることを祈って日々を過ごしていたのですが、1975年、ニューヨークのロックフェラー研究所がくだした診断は、「多発性硬化症がさらに悪化している」というもので、これにより、ジャクリーヌはチェリストとして事実上の引退を決断することとなり、後進の指導にたずさわる道を選びます。
 この年、ジャクリーヌは音楽での社会貢献を称えられて大英帝国勲位(OBE)を授与され、一方、夫のバレンボイムはパリ管弦楽団の音楽監督に就任。パリを本拠地とするようになります。
 1978年、プロコフィエフの『ピーターと狼』のナレーターとして、「ジャクリーヌ・デュ・プレ基金」設立の記念コンサートに参加。
 1979年、エリザベス皇太后から音楽博士の名誉学位を授与されます。同年、母校のギルドホール音楽学校でBBCのために4回シリーズのマスタークラスも実施。
 1987年10月19日、病状悪化によりロンドンの自宅で死去。享年42歳でした。
 1988年1月26日、生きていれば43回目の誕生日だった日に、その輝かしい生涯に感謝するコンサートが開かれ、デイム・ジャネット・ベイカーが歌い、ズービン・メータがスピーチをし、夫だったバレンボイムがイギリス室内管弦楽団とモーツァルトのピアノ協奏曲第27番を弾き振りで演奏しました。
 1989年、ガーデニング好きには有名なハークネス社が、彼女の名を冠した「ジャクリーヌ・デュ・プレ」というバラを発表。晩年、視力が衰えたジャクリーヌが、その香りの美しさから好んだという白く清楚で儚げなバラで、現在でも高い人気があります。(HMV)

収録曲   

ディスク   1

  • 01. Elgar - Cellokonzart E-moll (rec. 1965)
  • 02. Delius - Cellokonzert (rec.1965)
  • 03. Saint-saens - Cellokonzert Nr.1 (rec. 1968)

ディスク   2

  • 01. Dvorak - Cellokonzert (rec. 1970)
  • 02. Dvorak - 'waldesruh' (rec. 1970)
  • 03. Schumann - Cellokonzert (rec. 1968)

総合評価

★
★
★
★
★

5.0

★
★
★
★
★
 
5
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
★
国内版との値段の差に驚く。重複するものも...

投稿日:2010/08/14 (土)

国内版との値段の差に驚く。重複するものもあるが迷わず購入です。 モンの協奏曲が耳に焼き付いて離れない。ハイドンも真価を確認させられる内容。エルガーの冒頭の音にはただただ圧倒されるのみ。シューマンの死神漂う鬼気とした演奏には、鳥肌が立ちました。ドヴォルザークはやや指揮が威圧的。それを上回るチェロの出来です。 いずれの曲も、真価を十二分に発揮した演奏で、シューマンの協奏曲がドヴォコンより上ではないか、という気すらします。ところで仏EMIから出ていた6枚組の選集は消えてしまったのだろうか。いくら探してもないのだが。 こちらは写真など載ったパンフが入っていたのだが。

ako さん | 神奈川県 | 不明

2
★
★
★
★
★
フルニエの同じような全集がDGから出ていて...

投稿日:2010/04/12 (月)

フルニエの同じような全集がDGから出ていて、これも名演揃いでしたが、迫力・情熱・作品へののめり込み方の凄さはデュ・プレが最高だと思います。ロストロポーヴィチも上手いが、なんだか鼻につくときがあって、チェロのCDは6割デュ・プレ、3割フルニエ、1割その他という感じになってしまいました。 特にコンチェルトは比類ない名演揃いで、ドヴォルザークは気迫が凄いし、バレンボイムの指揮が云々と言われますが、私はそんなことは気にならなくなります。エルガーはバルビローリなので本当に素晴らしい。後にTestamentから別録音が出ましたが、このスタジオ録音の価値は変わらないと思います。 室内楽は味わいというよりも勢いがあり、共演者も若かったせいかもしれませんが、デュ・プレが支え、リードしているように感じられ(彼女も若かったのに)類まれな才能を感じさせます。ベートーヴェンのチェロ・ソナタ全曲はライヴで音質がいま一つですが、バレンボイムを抑えて彼女の崇高な歌が聞こえてきます。 たーこさんも書いていますが、録音は良くない、とは言っても、これらの録音がほぼ40年前のものだと考えると、やむを得ないのでしょうか。この時期のEMI録音はフォルテで音が割れるものが多く、クレンペラーも然り、ジュリーニのヴェルディ・レクイエムも音が割れます。 惜しむらくは、バッハの無伴奏チェロ組曲の全曲を聴いてみたかった。もう少し円熟した彼女で。デュ・プレの早過ぎる死を思わずにはいられません。

奥白根 さん | 埼玉県 | 不明

4
★
★
★
★
★
ジャクリーヌ・デュ・プレというチェリスト...

投稿日:2008/01/25 (金)

ジャクリーヌ・デュ・プレというチェリストの悲劇の人生に思いをはせなくても、演奏そのものがすばらしい。しかし、引退間近のラロのチェロ協奏曲などを聞くとやっぱり涙が込み上げてくるのだが...。ただ、あまりにもだぶっている曲が多いのと、年代の割には粗悪とも言える録音が非常に残念だ。

たーこ さん | 京都府 | 不明

3

関連するトピックス

音楽 に関連する商品情報

おすすめの商品