管弦楽曲集（ファリャ、トゥリーナ、ラヴェル）　フレイタス・ブランコ＆マドリード響

録音史上最も遅い「ボレロ」！
フレイタス・ブランコ名演集

ポルトガルの指揮者で作曲家のペドロ・デ・フレイタス・ブランコ[1896-1963]は、生涯を祖国ポルトガル音楽発展のために捧げた音楽家で、マルグリット・ロンをソリストに迎えたラヴェル「ピアノ協奏曲」を初録音したことでも知られています。
　フレイタス・ブランコの録音は、以前、ポルトガルソン・レーベルから多数リリースされていましたが、残念ながらそれらは現在では入手不可能。しかしフランスEMIにもいくつかの録音が残されており、それが今回、2枚組のCDでリリースされることとなりました。しかも、ここにはポルトガルソンのCDでは聴くことの出来なかった、録音史上最も遅いシャンゼリゼ管とのラヴェルの「ボレロ」という珍品も含まれています。
　ボレロは通常は14分ほどで演奏されていますが、このシャンゼリゼ管との録音ではなんと演奏時間18分36秒！　中盤から加速することもなく、むしろどんどん遅くなっていくその演奏はいろいろな意味で驚異的です。
　その他、マドリッド交響楽団との共演のファリャ、トゥリーナなどは、ラテン的な華やかな音色で活力を感じさせる演奏です。

・ファリャ：恋は魔術師
・トゥリーナ：ロシオの行列 Op.9
・トゥリーナ：セビーリャの歌 Op.37
・トゥリーナ：幻想舞曲集 Op.22
・トゥリーナ：闘牛士の祈り OP.34
・ラヴェル：道化師の朝の歌
・ラヴェル：ラ・ヴァルス
・ラヴェル：亡き王女のためのパヴァーヌ
・ラヴェル：優雅で感傷的なワルツ
・ラヴェル：ボレロ

　マドリッド交響楽団
　ペドロ・デ・フレイタス・ブランコ(指揮)

　1953年モノラル録音