職業としてのシネマ 集英社新書

高野てるみ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087211665
ISBN 10 : 4087211665
フォーマット
出版社
発行年月
2021年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
256p;18

内容詳細

80年代以降、『テレーズ』『ギャルソン!』『ガーターベルトの夜』『サム・サフィ』『TOPLESS』『ミルクのお値段』『パリ猫ディノの夜』等の配給作品のヒットでミニシアター・ブームをつくりあげた立役者の一人である著者が、長きにわたって関わった配給、バイヤー、宣伝等の現場における豊富なエピソードを交え、仕事の難しさや面白さ、やりがいを伝える一冊。
業界で働きたい人のための「映画業界入門書」である一方、ミニシアター・ブーム時代の舞台裏が余すところなく明かされており、映画愛好家にはたまらない必読書である。

◆目次◆
第1章 知られざる「配給」という仕事
第2章 配給プロデューサーは「バイヤー」でもある。
第3章 配給に「宣伝」はなぜ必要か――1+1=2が不正解な仕事
第4章 「監督」は王様である
第5章 王様に逆らう「女優」と 媚びない「俳優」
第6章 パンデミック時代を迎えた「映画館」

◆著者略歴◆
高野てるみ(たかの・てるみ)
映画プロデューサー、シネマ・エッセイスト。東京都出身。株式会社ティー・ピー・オー、株式会社巴里映画代表取締役。
1987年に洋画配給会社を設立し『テレーズ』『ギャルソン!』『サム・サフィ』『ミルクのお値段』『パリ猫ディノの夜』などフランス映画を中心に配給・製作を手がける。
編共著に『映画配給プロデューサーになる!』(メタローグ)、著書に『ブリジット・バルトー 女を極める60の言葉』(PHP文庫)、『仕事と人生がもっと輝くココ・シャネルの言葉』(イースト・プレス)など多数。

【著者紹介】
高野てるみ : 映画プロデューサー、シネマ・エッセイスト。東京都出身。株式会社ティー・ピー・オー、株式会社巴里映画代表取締役。1987年に洋画配給会社を設立し『テレーズ』などフランス映画を中心に配給・製作を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • どんぐり さん

    「テレーズ」「ギャルソン!」「サム・サフィ」などフランス映画を中心に配給してきた「巴里映画」代表のエッセイ。“自分が好きな映画は、配給会社に就職しても配給できるとは限らない。映画が好きなら、配給の仕事はしないほうがいい”という野さん。海外の映画祭での作品の買い付け交渉に始まり、作品権利元から委ねられたDVD・VOD化、TV放映化の権利の行使、宣伝のメディア戦略、劇場のブッキングなど、それは大変な仕事である。驚くようなことはなかったけれど、フランス映画の蘊蓄を傾ける話しは、映画の好きな人には参考になる。

  • 唯 さん

    映画宣伝の仕事は、作品そのものだけでなくライフスタイルを売るものであり、宣伝マンには、人々の生活や人生に訴求するための多角的なアプローチが求められる。自己肯定感を持ち、どんな経験も人脈も仕事に活かすべしという教えが頼もしい。全ては秀作を、その世界を届けるため。そうして世界を照らし出すためなのだ。コメディアン・コメディエンヌ・役者とは技術を用いて役柄を演じ、俳優とは自分を活かして役柄を生きるもの、という職業的な区分けにはなるほどと。ミニシアターや単館系洋画に誇りを持ち、その世界を照らし続ける筆者に拍手。

  • OjohmbonX さん

    映画の配給プロデューサーは、少し刑事弁護人に似ていると思った。作品が自分の好みかは無関係に、職業人として宣伝しなければならない。著者は、新聞記者としてスタートし、雑誌・広告のエディター・ライターとなり、企画会社を立ち上げ、その後フランス映画の配給会社を立ち上げる、という珍しいキャリアを経ている。多数の人気女性誌に顔が利き、配給と不可分な宣伝に強い点で声がかかったという。知名度の低い非ハリウッド作品をどのように「特別な体験」に仕立ててユーザーにリーチさせ、ミニシアターと共存するか、というマーケティングの話。

  • お抹茶 さん

    巴里映画社長として,配給会社の仕事や,20世紀フランス映画や当時の日本のミニシアターでの上映状況を記す。配給ビジネスでは当たるかどうかわからない,毎回が勝負であり,負けない自己肯定感をもって人事を尽くして天命を待つ。権利元である海外の映画作品の製作者に対し,日本での劇場を奪い合って上映館を確保し,多くの観客を動員し,収益を獲得して還元する。洋画配給の至福は,映画が才能あるクリエイターを刺激すること。フランス映画では「監督のミューズ」に枚挙の暇がなく,そうしたエピソードも豊富。

  • TOMYTOMY さん

    一つとして映画史に残る作品が残る物が無いのが面白いw おフランス映画というジャーゴンを作った人とも言える

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