送り火

高橋弘希

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163908731
ISBN 10 : 4163908730
フォーマット
出版社
発行年月
2018年07月
日本
追加情報
:
120p;20

内容詳細

第159回 芥川賞受賞作

自然は沈黙し、少年たちは血の遊戯に熱狂する

東京から山間の町に引越した中学三年生の歩。うまくやってきたはずだった。あの夏、河へ火を流す日までは。注目の俊英、渾身作!

【著者紹介】
高橋弘希 : 2014年、「指の骨」で新潮新人賞を受賞。同作で芥川賞、三島賞候補。17年、『日曜日の人々(サンデー・ピープル)』で野間文芸新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • starbro さん

    8月の第一作は、芥川賞受賞作です。芥川賞発表前に図書館に予約したので、早いタイミングで読めました。高橋 弘希、初読です。今回の芥川賞受賞作・候補作を、現状3作読む予定です。本作は、著者版『少年時代』+『ナイフ』といった感じでした。芥川賞らしい作品ですが、現代が舞台の小説ながら、20世紀の作品のようです。青森の田舎とは言え、流石に花札や角力ではないと思うんですが・・・

  • こーた さん

    都会でずっと暮らしているわたしのような人間にとって、田舎の村落、というものはどこか余所余所しくて、不気味だ。その畏れをともなう不安感が、美しい自然描写に紛れて入りこみ、じわり広がっていく。あまりに読み易すぎてつかみどころがなく、彼岸と此岸をわける境界さえ、あいまいだ。何がいけなかったのか、どこでまちがえたのか。そんな理屈の通用しない危うさが、子どもにはある。幼稚さの裏側に横たわる狂気。これだから子どもは苦手なのだ。さいきん、そんな子どもっぽさが大人の世界にもふえたような気がする。怖ろしいことである。

  • 文庫フリーク@灯れ松明の火 さん

    『指の骨』が印象に残る高橋弘希さん。けれどこの『送り火』では、何を描きたいのか私には掴めなかった。時代的には2000年〜2010年頃になるのだろうか。転勤族の父のため津軽地方の僻地へと転校した中3の歩。私は更に古い時代の田舎者だが、いかに田舎とはいえ血を流し命にかかわるような陰惨な遊びを娯楽とはとても思えない。なぜ浅草は「江川の玉乗り」曲芸師・江川マストンの芸が津軽で陰惨なイジメの娯楽として伝えられるのか?ブチ切れた稔の「わだっきゃ最初っから、おめぇが一番ムガついでだじゃ!」が本気で怖い。

  • zero1 さん

    不条理と因習の狂気。目の前に見えるものしか信じないとしたら、見逃すことが多すぎる。中三の歩は父親の転勤で東京から青森の田舎に転校。三年生は12人で男子6人という小さな世界。そこでは晃が稔を従わせていた。教師の懸念と何も気が付かない両親。限られた世界にこそ、人間の本質がある。人は観客なのか?それとも主体的に目の前の人間関係に介入すべき?少なくとも「観客でいる罪」からは逃れられない。芥川賞には「絶滅危惧種」の純文学を守る意味がある。間違ってはいけない。本書は暴力を肯定していない。あるものを描くのが文学だ。

  • テンちゃん さん

    『歩様、君が上級生からの伝統という残酷な「いじめ」の遊戯に巻き込まれ時、私は怒りで許せなかった』Σ(>Д<)『死をも覚悟しなければならなくなった時、死者の魂をあの世へと送り出す「送り火」の行事と重なり彼らもまた、「送り火」と共にこの世を去らなければならない存在になるかと思うと涙が溢れた』(。-`へ´-。)『「いじめ」を止められない恐怖を感じつつ、それが伝統となり社会を築いていくとしたら、この世はきっと「送り火」として人を「いじめ」殺す事でその役割を永遠に果たしていくのだろうと思った』⇒2ページへ

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人物・団体紹介

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高橋弘希

青森県十和田市生まれ。2014年、「指の骨」で第四六回新潮新人賞を受賞してデビュー。17年、『日曜日の人々(サンデー・ピープル)』で第三九回野間文芸新人賞、18年「送り火」で第一五九回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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