マークスの山 下 講談社文庫

高村薫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062734929
ISBN 10 : 4062734923
フォーマット
出版社
発行年月
2003年01月
日本
追加情報
:
15cm,356p

内容詳細

殺人犯を特定できない警察をあざ笑うかのように、次々と人を殺し続けるマークス。捜査情報を共有できない刑事たちが苛立つ一方、事件は地検にも及ぶ。事件を解くカギは、マークスが握る秘密にあった。凶暴で狡知に長ける殺人鬼にたどり着いた合田刑事が見たものは…。リアルな筆致で描く警察小説の最高峰。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    上巻で、ほぼその構造が提示されていたので、下巻におけるサスペンス性は乏しくなる。その一方、物語の推進力と緊張は、ここからさらに加速されてゆく。しかし、最後まで疾走した果てに、こんなところで終わってしまうのか、との思いを抱く。権力の中枢への切込みも、作家にとってこのあたりが限界だったのだろうか。見方を変えれば、十分に言及しえたとも言えるのではあるが。また、純粋に小説のエンディングとして見れば、この最後は壮大にして哀切を漂わせながら、なおかつ比類のない美しさと透明な輝きとを持っている。

  • 遥かなる想い さん

    下巻に入り、一気に物語は動き出す。 現在と過去を繋ぐもの… 山岳サークルで5人の大学生が結んだ盟約とは 何だったのか? やや 定番の決着のような感じだが、 全編を貫く 荒い息遣いが 不気味で、 郷愁と悔恨が 入り混じった 印象が強い、 そんな作品だった。

  • zero1 さん

    「山とは何か?」この力作は問う。凄惨な事件が続き、圧力もかかって捜査は難航。合田たち捜査陣は疲弊する。何事も処理を誤ると未来が歪む。これはミステリーではなく、表現しているのは人間そのもの。地位のある人に自由はなく、精神的に病んでいるマークスは自由という皮肉と対比。私が5人のうちのひとりならどうしたか?結末はこれしかないだろう。村作品は精神的なダメージが残るので続けて読めない。欠点を補って余りあるパワーこそ本書の魅力。事件とは1時間ドラマにあるような、発生後40分後で解決する簡単なものばかりではない。

  • ナルピーチ さん

    上下巻合わせて750頁弱、さほどの頁数ではないのにその情報量の多さに圧倒されながら何とか読了。“マークス”の抱える二面性は何だったのか、まさに聳え立つ頂であり『マークスの山』だったんだなと感じた。下巻に入ってからの終盤に向かっていくスピード感ある展開、林原と吾妻が見せる対話の構図には圧倒させられたが、全編通しての感想は自分が読むにはまだ速すぎた一冊であり情報量に捕らわれてしまった感が否めなかった。最後の解説にこう書かれている。本書は「警察小説」ではなく「本格小説」なのだと。改めて時間を掛けて熟読したい。

  • Atsushi さん

    下巻に突入、物語は思わぬ急展開。上巻で散りばめられていたパズルのピースが一気に結びつく。久しぶりの一気読み。マークスこと水沢のラストの孤高の死が悲しい。二重人格者である彼を殺人にまで追い詰めたものは何だったのか。読み応えあり、お薦めです。第109回直木賞受賞作。

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