現代のピアニスト30 アリアと変奏 ちくま新書

青澤隆明

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480067395
ISBN 10 : 4480067396
フォーマット
出版社
発行年月
2013年10月
日本
追加情報
:
318p;18

商品説明

真実を語る言葉たち
クラシック入門的な新書とはワケが違う。1960年代以降に登場し、今も現役のピアニスト30人、その人選が非常にユニーク。各ピアニストについても、ただ経歴をなぞるのではなく、小説のような筆致で“人と音楽”の本質が語られる。あるピアニストについて漠然と抱いていた音のイメージが、ここに書かれた言葉によって明確に像を結んでゆく快感たるや!(CDジャーナル Book Review)
(CDジャーナル 2013年 11月号より)

内容詳細

ピアニストとして生きるとはどういうことか。一九六〇年代から現在まで、社会環境の変化のなかで、ピアノ演奏の未来を拓いた卓抜な音楽家を厳選。時代を画す個々のスタイルを通して、彼らの謎と真実に迫り、孤独な探求と思策の意味を問う。さらに、無数のインタヴューを行ってきた著者しか知り得ない、名演奏家たちの真率な肉声を盛りこみ、ユニークな音楽と人間性の関係を浮き彫りにする。いま聴くべきピアニスト・ガイドの決定版。

目次 : アリア―グールドの幽霊/ 第1章 戦後世代の美学―一九六〇年代/ 第2章 独歩の探索―一九七〇年代/ 第3章 自我の模索と発明―一九八〇年代/ 第4章 誠実の方法―一九九〇年代1/ 第5章 それぞれの航路―一九九〇年代2/ 第6章 時代の再編集―二〇〇〇年代以降/ アリア―明日への夢

【著者紹介】
青澤隆明 : 音楽評論家。1970年、東京生まれ。東京外国語大学英米語学科卒。湘南高校在学中から音楽専門誌での執筆をはじめ、「レコード芸術」、「音楽の友」、「音楽現代」、「ミセス」等に定期的に寄稿。1996年から2004年まで鎌倉芸術館の主催音楽公演を企画制作。音楽や文学をめぐり、評論、インタヴュー、企画構成のほか、コンサートのプロデュースも行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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「アリア−グールドの幽霊」に始まり「アリ...

投稿日:2017/05/31 (水)

「アリア−グールドの幽霊」に始まり「アリア−明日への夢」で終わるように、この人は、日本の音楽批評界で否定されていたグールド(のゴルトベルク変奏曲の演奏)を正当な地位に引き上げた吉田秀和さんとその著作の「世界のピアニスト」に対する強い思い入れを持っているように思えます。また副題も吉田さんの著書の「主題と変奏」を連想させます。 さて、本書の「アリア」のグールド。21ページから始まる「ゴルトベルク変奏曲」は、@2回録音したこと、A使用したピアノが1回目スタインウェイ、2回目ヤマハであること、B3曲ごとにカノンを配していること(このことは、吉田さんも「世界のピアニスト」でより詳細に述べられています。)、最後にこの人のオリジナリティとしてCアリアはG音で始まりG音で閉じられ、グールドのイニシャルになることを述べているだけです。 この人は、誰もが知っているグールドの経歴を理解不能で独善的な修飾で長々と語ってオリジナリティを主張しようとしていますが、肝心のグールドの演奏を聴いての記述はほとんど見当たりません。「グールド讃」ではなく、この人の狭い感性の檻の中に無理やり閉じ込められ窒息しそうなグールド像を描き出しています。 この人は、「グールドは二度死んだ。まずは、コンサート・ピアニストとして。次いで、グレン・グールド本人として。」と述べていますが、「グールドは三度死んだ。まずは、コンサート・ピアニストとして。次いで、グレン・グールド本人として。そして、最後に、この本の中で。」が正直な感想です。 他のピアニストにしても、ピアニストに対する尊敬、愛情は全く感じられない記述ばかりで,とても他の方に薦められる本ではありません。

mio さん | 東京都 | 不明

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著者はレコード芸術などでよくピアニスト相...

投稿日:2013/11/29 (金)

著者はレコード芸術などでよくピアニスト相手のインタビュー記事を書いており,大いに期待して読んだが,全く期待外れだった。特にクラシック初心者は絶対に買ってはいけない。クラシック音楽が嫌いになるに違いないから。一言で言うと,意味不明。ピアニストの演奏の特徴などが書かれていることを期待すると,完全に裏切られる。書かれているのは,著者の哲学的な思想らしきもの(それがまた難解で意味不明。わざとそう書いているのは明らか)と,過去のインタビューで,具体的な音楽的なことはほとんどない。著者の経歴を見ると書けない理由が分かる。音楽を勉強した人ではないのだ。だから演奏法とか,曲の解釈とかは,書けないのだ。それを,抽象的な言葉を難解に並べて自己満足にふけることで誤魔化している。インタビューの部分は読む価値のあるところも多いが,それだけだし,過去のインタビュー記事から引っ張り出してきたものなので,目新しい内容ではない。また,ピアニストによって書く内容にかなりムラがあり,多少ましなものと本当にどうしようもないものとが混ざっている。今年買って一番損をした1冊。

mulder さん | 福島県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 禿童子 さん

    拾い読みで要再読です。アファナシエフやポゴリレッチなどの個性的なピアニストのプロフィールが面白かった。著者がピアニストに直接インタビューしている点は貴重な証言だと思います。ただ、形容詞を使いすぎて読むのがおっくうになる文章なのが玉にキズ。密度が高いのでイメージはよく分かるんですが。

  • 牧神の午後 さん

    演奏家論でもないし、紹介本でもない。この本で知った未知のピアニストの演奏を聴きたくなる、ということはないと思う。ピアニスト達が何を考えて演奏しているのか、ということを追及しているのだけど、デキフデキが激しいし、その文章表現が嵌まっている/嵌まっていないもある。たとえば、内田光子のシューベルトを聴いた時に感じる異常なまでの凝縮・集中について「理知的な構築操作」という言葉で、そういうことだったのかと得心が行った一方で、ポリーニやアシュケナージ等、何を言っているのか判りません、な評もあるという具合。

  • O. M. さん

    1960年代〜現在まで活躍したピアニスト30人を紹介した評論書。他の方のレビューにもありますが、とにかく表現・文章が難しいです。まぁ、芸術を言葉で表現するのは簡単ではないとは思いますが・・・。読み進めて、時代が新しくなってくると、著者が実際にピアニストにインタビューした記事からの引用が増えてきて、少し分かりやすくなります。本書ではまた、年代ごとに整理された各章の末に、その年代のトレンドや代表的なピアニストが整理されています。これは、初心者の私にとって、役立ちましたね。

  • Robbie さん

    取り上げられているピアニストは有名どころが隈無くカバーされていて興味深いのですが、この文章は・・・物書きを生業としている方の文章力とはいえないでしょう。いたづらに長く退屈なゴミ本。音楽のすばらしさはまったく伝わってきませんでした。

  • Decoy さん

    うーん。おそらく著者は、音楽と音楽家の思考を何とか言語化しようと、誠実に努力しているのだと思うが、結果として文体が気取り過ぎているような気が…。

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