遠縁の女

青山文平

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163906225
ISBN 10 : 4163906223
フォーマット
出版社
発行年月
2017年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
272p;20

内容詳細

『機織る武家』血の繋がらない三人が身を寄せ合う、二十俵二人扶持の武家一家。生活のため、後妻の縫は機織りを再開する。『沼尻新田』新田開発を持ちかけられ当惑する三十二歳当主。実地検分に訪れた現地のクロマツ林で、美しい女に出会う。『遠縁の女』寛政の世、浮世離れした剣の修行に出た武家。五年ぶりに帰国した彼を待っていたのは、女の仕掛ける謎―。直木賞受賞作「つまをめとらば」に続く清冽な世界。傑作武家小説集。

【著者紹介】
青山文平 : 1948年12月3日生まれ、神奈川県横浜市出身。早稲田大学政治経済学部卒業。経済関係の出版社に十八年勤務した後、92年よりフリーライター。同年『俺たちの水晶宮』で中央公論新人賞を受賞。ほぼ十年で創作活動を終了。2011年、創作再開。初めての時代小説「白樫の樹の下で」で松本清張賞を受賞。15年『鬼はもとより』で大藪春彦賞受賞、16年『つまをめとらば』で直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • いつでも母さん さん

    武家社会下にあって女のいきる道は・・短編3作。なかなかに女の心理を巧みに描き出したのではないだろうか。カバーの絵がなんとも・・私は不器用で身を立てる術はないのだけれど『機織る武家』の縫になぜだか自分の姿をだぶらせてしまった。ちょっと図々しいか(笑)そしてタイトル作は凄い!この女・信江に絡め取られる様子が見えるようだ。それでもきっと幸せとは腹を据えてそういうことなのだろう・・

  • ケンイチミズバ さん

    「すみ」なのか「澄」なのか「須美」なのか、すみを音だけでなく、字でも感じたかった。財政に窮乏した藩は下級藩士らの家禄を剥ぎ取り、あとは勝手に自分たちで喰っていってくれと原野に放り出した。彼らは死に絶えたと思われていたが、努力し豪農や豪商となった者もいた。むしろ藩に残るより身も心も豊かだった。一方、武家に留まった自分たちはなおも生活に窮し、そしてプライドが刀を鍬に持ちかえることを許さない者もいた。恋の始まりもリストラも全く今と変わらない。新田開発は池井戸潤かと、素晴らしく胸に込み上げてくるものがありました。

  • とん大西 さん

    …なんやろう、この読み心地の良さ。しっとりしていて大人の描く味わい深さが感じられました。短編三作は武家の男と女の物語。明るく朗らか細腕繁盛記…ではない。破天荒で情にもろい剣客の武芸帳…でもない。現代にも通ずる、ありふれた男と女。武家と云えど明日をも知れぬ日々の暮らし中で普通に悩み普通に過ごす男と女の物語。ちょいと哀愁が漂うとこも丁度いいです。お気に入りは表題作『遠縁の女』(あとで見たら2017このミス7位やったわぁ)。真理の追究と心理の追求。時代物でこの粋な仕掛けっぷりがニクい…。静かに感動。

  • のぶ さん

    今までに青山文平さんの本は「鬼はもとより」1冊しか読んでいないが、この中編3作の入った小説集も、とても気持ちの良い読後感を得られた本だった。それは、どの話も出てくる人物がひたむきでまじめ。特に女性の描き方が出過ぎず、引っ込み過ぎずで絶妙。全体のバランスを保つのにとても良い役割を果たしている。3つの話自体は系統的に特につながりはなく、独立しているが、一冊にまとめた時に、とても良い作品集になっていた。その中でもあえて挙げれば「沼尻新田」が特に心に響いた。

  • 冴子 さん

    何かで見て初読み作家さんだが、直木賞受賞作家だったんですね。中編が3本。タイトル作品が一番面白かった。うまい方だとは思うが、1話と2話はちょっと尻切れトンボだった気がする。特に1話目はもっと広げて長編にしても良かったかな。普通の時代小説では余り描かれない、下士の家の苦労などが生き生きと描かれていて、楽しめた。

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