江戸染まぬ 文春文庫

青山文平

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167920821
ISBN 10 : 4167920824
フォーマット
出版社
発行年月
2023年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
256p;16

内容詳細

前藩主の子を産んで里に帰される下女のため、醜聞を売って金を作る。一季奉公の男の想いが衝撃の結末を呼ぶ表題作ほか、旗本の妻が親類七家に次々と頼みごとをする理由(「つぎつぎ小袖」)、武家の次男坊を振った女が本当に惚れていたのは、祖父だった(「台」)など、リアルな人間を鮮やかに描く傑作短編集。文庫あとがき収録。

【著者紹介】
青山文平 : 1948年神奈川県横浜市生まれ。早稲田大学第一政治経済学部経済学科卒業。経済関係の出版社に18年勤務、経済関係のフリーライターを経て、2011年『白樫の樹の下で』で第18回松本清張賞を受賞。2015年『鬼はもとより』が直木賞候補、第17回大藪春彦賞受賞。2016年、『つまをめとらば』で第154回直木賞受賞。2022年『底惚れ』で第17回中央公論文芸賞・第35回柴田錬三郎賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ケンイチミズバ さん

    部屋住まいの次男坊に婿養子の朗報→隠居の父に報告→貸本屋の依頼で一心不乱に写本に励む父→内職の写本は禁制の風俗本だったとは知らず→御公儀の目に→江戸追放→連座制で次男は中追放→案外さっぱり清々→他藩の参勤に雇われ街道を行き来する生活→あっさり刀も捨てる→賭場で用心棒になる→賊の襲撃を撃退し有名に→刀で生きる気持ちが湧く→他の組との出入り→風見の高台での乱闘中→大砲の轟音、見たこともない黒く大きな船。武家の次男坊が仕来りに縛られることなく転々と迎えた時代の変わり目がなんともユーモラス。上手い。とても上手い!

  • Roko さん

    お武家様といっても、下級武士の次男ともなると大変だったんですねぇ。婿養子の口があれば御の字だけど、そういう運にも恵まれず、ずっと実家に住み続ける厄介叔父になってしまって肩身の狭い思いをする人もいたのですね。ご隠居さんになってから、趣味と実用を兼ねて書写の仕事をしていたら、それが禁書の書写だったということで流刑になってしまったり。生きづらかった武家の人たちの話って、なんだか現代のサラリーマンとも似ているのです。

  • Y.yamabuki さん

    知らなかった江戸の事情が垣間見られて面白かった。武家の次男がこんなに大変だとは。養子先が見つからなければ医師か坊主という選択肢も有るらしい。窮屈な武士の身分から解き放たれたいと思う男もいれば、武士として人生を全うしようと足掻く者もいる。武士と町人の境が、揺らいでいく。村に商売が産まれて在郷町になっていく事もある。各話、それでこの人これからどうなるの?という興味を伴った余韻を残す。ニッチな話柄を扱ったものが多いが、著者によれば、資料を当たっての地道な作業から創り上げた作品のようだ。

  • coldsurgeon さん

    江戸時代の日常にあった「史実」を題材に、江戸末期の人々の日常が描かれる。その史実は、歴史の教科書に明示されるものではなく、手記や日記に残っていたらしい出来事を史実ととらえ、現代社会に通じる人々の想いを伝える。短編集の良さで、よい終わり方を読むことができる。江戸末期の生活の匂いを嗅いだようだ。

  • tomoka さん

    青山さんの文章が好きです。あとがきで「求めるのは、当たり前の日常をリアルに描いた小説です。ある日、突然、ありえないことが起きる、といった設定には手が伸びません」とおっしゃっています。そうなのです、だから私は青山さんの小説が好きなのです。

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