かけおちる 文春文庫

青山文平

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167903343
ISBN 10 : 4167903342
フォーマット
出版社
発行年月
2015年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
278p;16

内容詳細

二十二年前、妻と姦夫を成敗した過去を持つ地方藩の執政・阿部重秀。残された娘を育てながら信じる道を進み、窮乏する藩財政を救う秘策をついに編み出した今、“ある事情”ゆえに藩政を退こうとするが―。重秀を襲ういくつもの裏切りと絶望の果て、明らかになる人々の“想い”が胸に響く、感涙の時代長編。

【著者紹介】
青山文平 : 1948年神奈川県横浜市生まれ。早稲田大学第一政治経済学部経済学科卒業。経済関係の出版社に18年勤務。経済関係のフリーライターを経て、2011年『白樫の樹の下で』で第18回松本清張賞を受賞。2015年『鬼はもとより』が直木賞候補、第17回大藪春彦賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ナイスネイチャ さん

    江戸時代ど真ん中。武士の立場が戦がなくなり、藩政に重きを置いた時代背景。存在価値がなくなった男は侍として死ねる切腹を伺いながら生きていく。その妻は夫を生かす為罪を犯す。なんて切ないんだろうと現代では当然思うが、当時は違うんだなと。駆け落ち(欠け落ち)も勉強になりました。

  • 新地学@児童書病発動中 さん

    私は藤沢周平と山本周五郎が好きなので、時代小説を読むと作品の内容をこの二人と比べてしまう。『かけおちる』にも二人の影響を感じた。端正な文章、耐え抜いて生きる登場人物達など、似ているところが多い。特に主人公の阿部重秀は、藤沢周平の小説に出てきそうな人物だ。叩き上げで藩の重職に登りつめた人物。温厚で実務的な事にも強い。この人物を中心に物語が進むのかと思ったら、後半では思わぬ展開が待ち受けており、嬉しい驚きを感じた。かけおちる」という言葉が象徴的だ。登場人物達は、江戸の封建社会を欠け落ちてしまうのだ。→

  • ほう さん

    能吏である阿部重秀は、藩の興産事業である鮭の遡上にようやく漕ぎ着けることが出来た。ここから物語が始まる。娘の理津、娘婿の長英、かけおちて死んだとされる妻の民江、そして取り巻く人々。皆それぞれに味わい深く細かに描かれているが、登場する女性の「何でそのように考えるのだろう」と言う点が私には分かりにくかった。文章自体はどっしりとした重厚感があって満足したのだけれど。

  • shiozy さん

    直木賞受賞作『つまをめとらば』を読んで、青山文平の長編が読んでみたくなった。というのも、短篇集「つまを」は極端に削り上げられた文体で、行間を読まなければその良さがわからない。長編もこんな文体なのか?それが気になったのだ。杞憂であった。長編の本書はそれなりに書き込まれている。時代小説には珍しく、欠け落ち、自害、更に欠け落ち、脱藩と悲劇の連続である。ふうー、重いね。悲しいね。ため息をつきながら読んだのだが、終わりにちょっと救って見せる。なかなかの手練である。

  • とも さん

    ★★★★いい小説である。文体、構成、内容何をとっても秀逸である。そのなかに潜むミステリーの謎解きにおいても、流行りのこれみよがしにちゃぶ台をひっくり返すドンデンではなく、あくまで淡々としっとりと語る所までもが好み。

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