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金井美恵子詩集

金井美恵子

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784783707547
ISBN 10 : 4783707545
Format
Books
Publisher
Release Date
June/1985
Japan

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金井美恵子の初期の詩業を展望できる一冊。...

投稿日:2021/03/19 (金)

金井美恵子の初期の詩業を展望できる一冊。 詩の言葉たちが奔放に踊る様を眺めているだけでも楽しいが、評論やエッセイにも読ませるものがあります。

哲 さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 新地学@児童書病発動中

    詩集というタイトルだが、小説やエッセイ、評論、自伝なども収録されており充実した内容。金井さんが24歳の時に発表した詩集『マダム・ジュジュの家』が全編収録されているのが良い。この上なく美しいものとこの上なく猥雑なものを混ぜ合わせて、金井美恵子というフィルターを通し詩に仕立て上げたもの。弾むような勢いのある言葉から詩を書くのが楽しくてしょうがないという気持ちが伝わってきて、読み手の心も踊る。金井さんの小説は水割りで、詩はストレートのウイスキーだと思う。散文のように口当たりは良くないが強烈に酔える。

  • みねたか

    出版1973年。ハンプティでは道化に扮した少女の奔放なパフォーマンスを見るよう。一転「春の画の館」「魂鎮め」では生と死、性を多弁にかつ厳粛さをもって描く。「森のメリュジーヌ」は不気味に美しい。評論「深沢七郎に向って」は楢山節考について小林秀雄を向こうに回して,楢山が作家が踏み入る文学の極限で,死に向かって歩みまたこの世界に帰る本質的に唯一の旅を描いたものと論ずる。さらに,書くことへの飢餓感を述べた「覚え書」。巻末の田村隆一らの文からも彼女の登場がどれだけセンセーショナルだったか窺える。てんこ盛りの一冊

  • misui

    金井美恵子といえば現在の大作家で、本人も「作家以外のものになる気はなかった」」と書いているが、本書にはその初期の詩業が収められている。奔放な言葉で歌なども取り込む書きぶりは若々しくいかにも才走った様子。名作「ハンプティに語りかける言葉についての思いめぐらし」では言葉の運動に身を任せ、物語への志向と、そして評論からは「書くこと」の始原を目指す後の小説家の片鱗が見て取れる。一種のアイドルだったことも窺えて、閃いた稲妻が詩に与えた衝撃を追体験できる、現代詩文庫の中でも特異な一冊だろう。

  • H

    化粧箪笥の樟脳と埃の臭い、スライムみたいに纏わりつく水のような言葉。渦のようにぐるりとふるえる身体性。生きているものは自分と恋人と海の水だけ。

  • T. Tokunaga

    いきなり活劇映画をモチーフにした詩から始まるのも衝撃的だが、その衝撃は、いわば文学をダシール・ハメット (p88の天沢退二郎論で言及される) 的な乾いた、非人称的な観点からみている態度、または深沢七郎のオスティナート的自分語りをみるときの、ポリフォニックな詩人としての音楽的な切り口の衝撃でもある。金井美恵子の場合はやはりそのポリフォニーの包摂する語彙がきわめて多いわけで、耽美的なもの、形而上学的なもの、キッチュなもの、さらにはただの商業主義まで含んだ末に、ハンプティ・ダンプティに向かうことになる。

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