狂言サイボーグ 文春文庫

野村萬斎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167838454
ISBN 10 : 4167838451
フォーマット
出版社
発行年月
2013年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
204p;16

内容詳細

狂言師が舞台をつとめるための教養は「型」である―伝統の型やカマエを身体にプログラミングすることが、実は個性を発揮する力にもなる。「胸で見る」「腰を入れる」「背中のオーラ」を感じるといった身体文化の深淵をつぶさに渉猟した珠玉のエッセイ。教育の本質や上達のエッセンスが濃縮された一冊でもある。

目次 : 1 狂言と「身」「体」(狂言と「顔」/ 狂言と「首・肩」/ 狂言と「ノド仏」 ほか)/ 武司でござるクロニクル1987‐1994/ 2 狂言と「感」「覚」(狂言と「狂」/ 狂言と「目」/ 狂言と「ハナ」 ほか)/ 萬斎でござるクロニクル1995‐2000/ 3 狂言と「性」「質」(狂言と伝統/ 狂言と「口伝」/ 演技と経済 ほか)

【著者紹介】
野村萬斎 : 1966年東京生まれ。狂言師。祖父、故六世野村万蔵および父、野村万作に師事。重要無形文化財総合指定者。「狂言ござる乃座」主宰。東京藝術大学音楽学部卒業。三歳で初舞台後、国内外で多数の狂言・能公演に参加、普及に貢献する一方、現代劇や映画・テレビドラマの主演、舞台『敦―山月記・名人伝―』『国盗人』など古典の技法を駆使した作品の演出、NHK『にほんごであそぼ』に出演するなど幅広く活躍。94年に文化庁芸術家在外研修制度により渡英。99年文化庁芸術祭演劇部門新人賞、2005年紀伊國屋演劇賞など受賞多数。2002年より世田谷パブリックシアター芸術監督を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 優希 さん

    野村萬斎さんの雑文集でありながら狂言について言及したエッセイでもあります。狂言がいかにプログラミングされたところから個性を発揮するかを言及した文章からは身体文化の奥深さを見ずにはいられません。ストイックなまでの芸事への姿勢が感じ取れます。伝統芸能の世界の人は指の先から足下までの体の端々まで神経が行き届いていて美しい。それはやはり体にしみ込んだ狂言という動きをするというサイボーグであるということが非常に興味深かったです。

  • KAZOO さん

    昔から能や狂言は好きでしたのですが、野村萬斎さんを見たのは「陰陽師」での主役でした。それからファンになってしまいました。「のぼうの城」でも存在感たっぷりでした。その人の書いた随筆があるとわかって読んでみました。やはり本業とはいいながらかなりな勉強家でいらっしゃることがよくわかりました。今度はご本人の狂言を生で見たいものです。

  • けやき さん

    野村萬斎さんのエッセイ。萬斎さんは映画「陰陽師」で初めて知ったような記憶がある。その後は映画「のぼうの城」かな。狂言と身体のことなど、興味深く読みました。

  • Miyako Hongo さん

    狂言師・野村萬斎のエッセイ&年代記&写真。 □芝居のような舞台装置も能のような面もなく、極度に抽象化された表現を旨とする狂言解説の試み。抽象化された狂言の型を覚えることを”プログラミング”ととらえるところが面白い。型の上に感情が乗る(うれしい演技をすると本当にうれしくなる)など、極限まで体を使ってる人ならではの感性だと思う。同じようにプログラムを走らせてもハードが違うから結果が違う。カスタマイズが才能か。 □西洋のダンスは骨盤を上に向け、日舞は骨盤を下に向ける。外人の尻が締まってるのはその為だそうな。

  • いち さん

    寝る前に読むエッセイ本として選んだ中の1冊。ほんだらけで購入。型の大切さを感じ、狂言への理解を深める。ひとつのことを極めた人は凄い。360度の視線に晒されながらもぶれない軸とまではいかなくても、堂々と振る舞う力はつけたい。講演会を聞きに行きたい。

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野村萬斎

1966年東京生まれ。狂言師。祖父、故六世野村万蔵および父、野村万作に師事。重要無形文化財総合指定者。東京藝術大学音楽学部卒業。三歳で初舞台後、国内外で多数の狂言・能公演に参加、普及に貢献する。また、現代劇や映画、テレビドラマなど多数の作品に主演、古典の手法を駆使した作品の演出も多数手がける。199

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