女 上 文春文庫

遠藤周作

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167120214
ISBN 10 : 4167120216
フォーマット
出版社
発行年月
1997年11月
日本
追加情報
:
317p;16

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • taku さん

    秀吉が信長に仕えてから死後まで足早に流れていく。女性からみた天下動乱というのが面白い。女の戦いは知恵才覚をもって致す。お市から茶々へ受け継がれる、美しき親子の復讐の念。それは矢となり天下人にも届きうるか。ついに成就するが、権謀術数、策士家康が迫る。ここまでが上巻。秀吉が立身出世していく過程で、何度か「男には―」で始まる文が出てくる。まとめると「辛くても耐えて我武者羅に働かなければならない時期がある。正念場を切り抜けて大きくなる」ということなんだけど、ここはウンウンと頷くように読んだのであった。

  • AKI さん

    織田信長の妹のお市からその娘の茶々までをやや駆け足気味で描く上巻でした。お市の方も茶々も浅井家の復讐にとらわれすぎていて憐れでした。茶々が両親の仇である秀吉の側室になり、秀吉の事をどう思っていたのかは、当時の女性の心情が分かる文献が少なすぎる為、想像するしかないのですよね。

  • okaching さん

    さすがの遠藤周作。面白い。当時の人たちが死についてどんな感覚があったのか興味がわく。死への恐怖感情は無かったのかと思わせられる。そして、信長はやはり好きになれない。

  • 司馬太郎 さん

    戦国時代をお市と茶々の目線から描いた歴史もの。出てくるエピソードは定番で淡々と時代が進んでいくだけのお話なのだが、結構面白いから不思議。遠藤周作の筆力はさすがです。

  • ワッツ さん

    戦国一の出世頭秀吉への親子二代にわたる復讐劇。お市から愛する夫を奪った兄信長と秀吉への恨み。兄への恨みは晴らせたが、秀吉はうまく立ち回り天下を獲る。恨みは娘の茶々へ受け継がれる。運命とは不思議なもので、茶々はそんな憎い秀吉の側室となりやがて秀頼を生む。女の複雑な心理を見事に描いた傑作。著者は女を書くのが苦手と常々言っていたが、なかなかどうして、晩年にあってはそれを乗り越えた境地に至ったのではなかろうか。

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人物・団体紹介

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遠藤周作

1923年、東京生まれ。幼年期を旧満州大連で過ごす。神戸に帰国後、十二歳でカトリックの洗礼を受ける。慶應義塾大学仏文科卒業。50年から53年までフランスに留学。一貫して日本の精神風土とキリスト教の問題を追究する一方、ユーモア小説や歴史小説、戯曲、「狐狸庵もの」と称される軽妙洒脱なエッセイなど、多岐に

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