日本の地方議会 都市のジレンマ、消滅危機の町村 中公新書

辻陽

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784121025586
ISBN 10 : 412102558X
フォーマット
出版社
発行年月
2019年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
辻陽 ,  
追加情報
:
272p;18

内容詳細

最も身近な政治の舞台である地方議会。だが、平成の大合併により議員数は半減、政務活動費などをめぐる不祥事も続き、住民との距離は広がるばかりだ。都市部では、首長と対立すると「抵抗勢力」と批判され、反対に支持すれば単に「追認機関」とされる。一方、過疎地では議員のなり手さえ不足している。本書は地方議会の仕組みやカネ、選挙の実態、そして実は重い職責までを丁寧に描き、いま必要な改革を示す。

目次 : 第1章 強い首長、弱い議会/ 第2章 議員の仕事/ 第3章 議員の選挙―なり手と制度/ 第4章 議員とお金/ 第5章 議会改革の行方/ おわりに―何を代表する地方議会なのか

【著者紹介】
辻陽 : 1977年、大阪府生まれ。99年、京都大学法学部卒業。2001年、京都大学大学院法学研究科修士課程修了。03年、京都大学大学院法学研究科博士後期課程中退。京都大学博士(法学)。近畿大学法学部講師、同准教授を経て16年より同教授。著書『戦後日本地方政治史論―二元代表制の立体的分析』(木鐸社、2015年、日本公共政策学会学会賞奨励賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • saga さん

    町村の議会で、議長選挙が繰り返されたという報道が記憶に残っていた。議員選挙では、県議会でさえ無投票当選の選挙区があった。民意を反映するはずの議会や議員が、住民の思いと乖離している。本書では、二元代表制と言いながら、強すぎる首長の権限に対抗する議会(議員)側からの議会改革と、有識者が提唱する政党主体の、住民が政策を選択しやすい選挙制度+国への橋渡しを期待する内なる議会改革が紹介されていた。自分としては、多様な住民の要求を地方自治の施策に活かすには、政党主体には反対だ。

  • hatayan さん

    自治体の議会の様子をレポートしたうえで将来あるべき姿を提言。 地方では議員は専門職ではなく名誉職として位置づけられる傾向にあり、低い報酬のためなり手がおらず高知県大川村のように議会そのものの存立が危ぶまれるところも。総務省が議会改革の叩き台として示したのは少数精鋭の専業議員がフルタイムで活動する「集中専門型」と兼業を認めて門戸を広げた「多数参画型」。賛否両論で行き着く先が見えないながらも、今後は自治体の実情に応じた形で地方議会の権限や組織のあり方に多様性を認めざるを得ないのではないかとします。

  • mazda さん

    地方の場合、議員も首長も直接選挙で選ばれる二元代表制であり、その性格から両者に本質的な違いはないと考えることができますが、もちうる権限に違いはあります。地方議員の場合、陳情される話は身近な相談事が多いようだし、土日も運動会など地域の集会に招かれることが多いので、365日ほとんど休みがないのが現状です。何も仕事をしなくても給与をもらえることはもらえますが、他方で愚直に対応している議員が多いのも事実です。民主主義の根幹を支える地方政治への関心を高めることが、私たちの将来を支えることになると思います。

  • ひでき さん

    日本の地方議会の現状、今後の提言を論じるもの。 日本の地方議会は国会と比べて権限も弱く、自治体の規模によるが、議員の待遇も良くない。 地方議会と一言で言っても、自治体によって人口規模は様々であり、それぞれの自治会に見合った議会体制が求められる。 ただでさえ分かりづらい地方議会のことをとても分かりやすく説明しており、現状から考えうる改善策を提言している良書。 しかしながら、既得権益に満ちた日本社会において、本書のような改革はなされないと推察。なんだかやるせない。

  • Masatoshi Oyu さん

    国会より身近なはずなのによくわからない。地方議会のリアルや今後の方向性を示す。 帯にもあるように、その存在意義を問われている地方議会。地方ではなり手不足に苦しみ、都市では抵抗勢力あるいは追認機関と批判される。なぜそのような問題があるのか。地方自治法による制約、少子高齢化や都市と地方の経済格差など構造的な要因が絡み合っていることが分かる。 ただ、そのような中で地方議会自ら改革の動きがあるということを知れたのは頼もしい。しかし、国レベルでの議論と食い違いがあるというのは気になるところ。

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