冷静と情熱のあいだ Blu 角川文庫

辻仁成

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784043599011
ISBN 10 : 4043599013
フォーマット
出版社
発行年月
2001年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
辻仁成 ,  
追加情報
:
15cm,262p

内容詳細

あのとき交わした、たわいもない約束。10年たった今、君はまだ覚えているだろうか。やりがいのある仕事と大切な人。今の僕はそれなりに幸せに生きているつもりだった。だけど、どうしても忘れられない人、あおいが、心の奥に眠っている。あの日、彼女は、僕の腕の中から永遠に失われてしまったはずなのに―。切ない愛の軌跡を男性の視点から描く、青の物語。

【著者紹介】
辻仁成 : 1959年東京生まれ。89年『ピアニシモ』ですばる文学賞を受賞し、作家としてデビュー。以来、文学をはじめとして、音楽、映画など様々な分野で活躍を続けている。97年『海峡の光』で第116回芥川賞を受賞。99年には『白仏』のフランス語翻訳本『ル・ブッダ・プラン』で日本人として初のフェミナ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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一つの物語でありながら男女双方の視点から...

投稿日:2009/12/31 (木)

一つの物語でありながら男女双方の視点から別々の作家によって描かれた画期的な手法の作品。2冊を読んで初めてストーリーが完成するのだが、男性側の物語に女性側への伏線が張られているなど興味深い点も多い。

サニーデイズ さん | 千葉県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア さん

    江國香織との共作"Blu"篇。物語の推進力を担うのはこちらである。”静”と”動”でいえば、まさに”動”。もっとも、物語の舞台に選ばれたそれぞれの地、ミラノとフィレンツェの対比からすればまさに逆ではあるのだが。江國のミラノもそうだったが、こちらはフィレンツェの特性を十全に生かした物語となっている。ややもすればそれに寄りかかり過ぎているくらいに。「あの日」の呪縛をより強固に背負っていたのは順正であった。そして、物語はまっしぐらに「約束の日」に向かって収斂していくように見える。エンディングは順正らしくもあり、⇒

  • ソルティ さん

    Rossoに引き続き。あおいより順正の方がウジウジ度が高い!自分が話も聞かずに別れたくせに忘れられなくて、芽実と付き合うべきじゃない。傷つくのが目に見えてる。芽実は普通の反応で何も間違ってない。順正に共感なし。ただ最後、あおいにもう一度会いに行ったのは行動してくれて良かった。しかし二人ともめんどくさい(笑)。純愛は美しい話だったけど。「次から次に人は出会っていく。そして次から次に人は別れていく。(中略)人間は別れるために生まれてきたようなもの。その苦しみから逃げ出すために新しい出会いを必要とする。」

  • ハッシー さん

    【悲しみと喪失】人は大きな悲しみにあった時に、時間は止まりその時から過去にしか生きられなくなる。過去に縛られ、過去に縋り、過去と共依存になる。ただ、それでもほんのささやかな約束さえあれば未来に一条の希望を持てる。それさえあれば、悲しみを受け入れ、やがて時間は動き始めて現在に生きることができる。

  • 遥かなる想い さん

    はっきり言って物足りない。初期のころのような暗い情熱のようなものが欲しい。本としては売れたようだが。

  • ショースケ さん

    静かなトーンで物語が語られていく。中世から変わらないフィレンチェの風景が目に浮かんで来る。順正の絵画の修復という仕事は歴史を後世に繋ぐ素晴らしいものだ。10年前に別れた恋人を忘れられない順正。かすかな約束を残して…しっとりとした感情が残る素敵な話しだった。

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