自動起床装置

辺見庸

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163127507
ISBN 10 : 416312750X
フォーマット
出版社
発行年月
1991年08月
日本
追加情報
:
172p;20X13

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読書メーターレビュー

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  • 大粒まろん さん

    起こし屋という、2人の学生アルバイトの話。なんだろ。3分の2までは面白く読んでいた。聡の話、ポプラの木の震える話、溺れる様な寝顔の宿泊者、肉まんの様な彼女、啼かない猫等、ところが、肝心の自動起床装置が出てきた途端、急激に読む意欲がなくなってしまった笑。筆運が変わった様な気はしない。そして、失速したまま空中分解して、読み終わってしまった。できる事なら、自動起床装置と張り合っている時の聡は活き活きとさせて欲しかった。その展開でのラストなら好みだったかもしれない。私も立位優位社会には反対なのかもしれない笑。

  • 井戸端アンジェリか さん

    【芥川賞・直木賞作品を読む】時間になったらビョーンと上半身だけ直角に起こす器械を想像してたけど違ったね。なんとなく安部公房の世界を想像してたけど違ったね。じゃあなんだ? 眠りについて考えたくなる話だった。最近良質な眠りにありついてないな、みほこさんにスリスリされながら極楽極楽って溺れたい。

  • まるよし さん

    人間を眠りから覚醒へと誘うのは機械ではなく生身の人間がすべきであると主張する同僚。確かに覚醒に主眼が置かれ、眠りは疎んじられている印象はある。日中の活動と、寝ている時では人の見た目や印象が大きく異なるのも新しい視点。機械に人間が仕事を取られるかもしれないのは30年前も同じなんですね。面白く読めました。

  • nabe2511 さん

    辺見さん初読み。「起し屋」なる職業がまず驚き!睡眠からの目覚まし業務に矜持を持つアルバイターにふりかかる自動起床装置導入の動き。通信社という業務柄不規則な勤務体系ということは理解できますが、起し屋まで雇って時間通りに働かせる会社の方が不気味に思われてしかたがない。「迷い旅」共々、現場(職場や最前線)でのディテールをリアルに描写することでその背後にある大きな力(企業とか国家とか)の闇をあぶりだそうとしているのでしょうか。(当時は私も平気でリゲイン飲んで徹夜仕事してましたけどね。)

  • おとん707 さん

    著者が通信社記者時代書いた、通信社の宿直を時間通りに起こすというバイト学生の仕事が自動起床装置にとって代わられる話。その過程で人が人の眠りを覚ますというこれといった話にもならないような動作に人の営みの神秘と機械化への漠然とした抵抗を感じる心理描写が面白い。1991年上期芥川賞受賞作。カンボジアの内戦地をルポする記者の紀行小説「迷い旅」は記者の心理描写と状況描写が印象的。以前読んだ「もの食う人びと」が題とは異なり控えめな表現だったが、この2作も同様。筆者は大げさな表現やうわべだけの優しさを好まないようだ。

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人物・団体紹介

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辺見庸

1944年宮城県石巻市生まれ。70年共同通信社入社、北京特派員、ハノイ支局長、外信部次長などを経て96年退社。78年中国報道により日本新聞協会賞受賞、87年中国から国外退去処分を受ける。91年『自動起床装置』で芥川賞、94年『もの食う人びと』で講談社ノンフィクション賞、2011年詩文集『生首』で中原

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