奇説無惨絵条々

谷津矢車

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163909844
ISBN 10 : 4163909842
フォーマット
出版社
発行年月
2019年02月
日本
追加情報
:
234p;19

内容詳細

狂言作者・河竹黙阿弥のために台本のネタを探す編集人の幾次郎は、古本屋の店主から五篇の戯作を渡される。“人気者の先生”のお眼鏡にかなう作品はこの中にあるのか?注目の歴史作家、初の短編集。

【著者紹介】
谷津矢車 : 1986年、東京都生まれ、駒澤大学文学部卒。2012年、「蒲生の記」で第十八回歴史群像大賞優秀賞受賞。13年、『洛中洛外画狂伝 狩野永徳』でデビュー。18年『おもちゃ絵 芳藤』で第七回歴史時代作家クラブ賞作品賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ちょろこ さん

    目を背けたくなるけれど、ひきこまれた一冊。古書店の店主から五篇の陰惨な戯作を渡される元絵師の幾次郎。 「なんというものを読ませるんですかい」という幾次郎の言葉に思わず木霊したくなるぐらいの無惨な話。深い色をたたえた瞳にはこれさえも極楽に映るのか、そして人の心の奥底の本心を映しだすのか、「雲州下屋敷〜」は背筋がゾクッとしながらも、この瞳に魅せられ一番ひきこまれた。事実と真実は別物、弱き人々のためのもの…「芝居」「物語」に対する清兵衛、黙阿弥の言葉がなんとも奥深い。かくあるべし!まさに言いたくなる。

  • ままこ さん

    演劇改良運動が行われている明治時代、歌舞伎専門誌に勤める元絵師の幾次郎が仕事の一環で古本屋“明治堂”で渡された本に目を通すが…。残忍で業が深く心の闇にゾッとする奇説5編の作中作。特に『雲州下屋敷の幽霊』は凄まじかった。幕間で語られた「事実と真実は別物」「人間には二種類ある」にはなる程。帯に〈京極夏彦氏喜ぶ!〉と書かれてあるが確かに喜びそうな作品だった。

  • モルク さん

    主人公の元絵師幾次郎が、古書店の店主より渡された戯作を読む。その5編の闇の世界にずるずると引き込まれていった。恐怖や残忍さはさほどではないが、理不尽な仕業そして湿った空気にまとわりつかれたような感覚がたまらない。予想以上に面白かった。全く「なんというものを読ませるんですかぃ」

  • タイ子 さん

    なかなかにエグくて濃い物語集です。人気狂言作者に台本を書いてもらうため幾次郎が訪れる古本屋。店主の清兵衛から一冊づつ渡される本。読んでみるごとに様々な感情が沸いてくる幾次郎。それがこの5つの物語である。己の酒代のために娘を女衒に売った父親に復讐しようと帰ってきた娘が最後に見た父の姿は…。生きているだけで幸せという侍女が主人のどんな仕打ちにも臆せず、体に幽霊の入れ墨まで彫られる…など。どれも業とか、運命、宿命を背負った人間の姿をこれでもかと見せられる。タイトルは小難しそうだが、反して読み易くて面白いの一言。

  • ★Masako★ さん

    ★★★+ 谷津さん初読み♪ 明治半ば、歌舞伎専門の新聞社に勤める元浮世絵師の幾次郎は、知り合いの古本屋から5冊の戯作を勧められ読んでみると…。この作品は、幕間+戯作を読むという入れ子構造。一冊読む毎に幕間で大きなため息をついた。どの話も残酷で哀しい。江戸時代を舞台に人の業の深さ、心の闇が薄ら寒く描かれ、まさに無惨絵のよう。特に引き込まれたのは「雲州下屋敷の幽霊」。生きがいを失った隠居の大殿が、生きる事に執着した娘を買ったことで狂っていく様は凄まじい。人ほど怖いものはない。改めて思わされた。【図書館本】

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谷津矢車

1986年、東京都生まれ。2012年に「蒲生の記」で歴史群像大賞の優秀賞を受賞。翌年『洛中洛外画狂伝 狩野永徳』でデビュー。18年に『おもちゃ絵芳藤』で歴史時代作家クラブ賞の作品賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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