細雪 中公文庫

谷崎潤一郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784122009912
ISBN 10 : 412200991X
フォーマット
出版社
発行年月
1983年01月
日本
追加情報
:
16cm,936p

ユーザーレビュー

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『細雪』は第二次世界大戦中に書かれた長編...

投稿日:2021/03/06 (土)

『細雪』は第二次世界大戦中に書かれた長編小説。大阪の旧家を舞台に、四姉妹の日常生活、特に控え目な性格の三女・雪子のお見合い話をメインに綴られていきます。対照的に四女・妙子は奔放な性格。最後の決着の付け方はヘミングウェイの『武器よさらば』にも似た部分があって、男性作家がやりがちなパターンかもしれない。作品中には桜の花見に出かける印象的なシーンがあって、毎年3月くらいになるとこの作品を思い出します。

タカノブ さん | 神奈川県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 匠 さん

    東京出身の谷崎が、この作品では会話の全てを大阪の船場言葉で書いていることにまず驚いた。大阪・船場の上流家庭である蒔岡家とその分家で次女・幸子が住む芦屋を舞台に、四姉妹の三女・雪子の度重なるお見合いを通して戦前の文化や風俗を描いている。豪華絢爛な上流階級の暮らしぶりは第三者から見れば面白く興味深いけれど、家柄や数々の条件を重視しながら決められず何度もお見合いするような文化と上流階級の斜陽は決して無関係と思えず、雪子や妙子はそれらの揶揄に感じた。ちなみに次女・幸子は谷崎の妻・松子さんがモデルなのだそうだ。

  • おか さん

    上中下巻を一冊の単行本にした本。昭和63年(1988年)に初版発行 その時点で5800円もしてる!!!ってどうでも良い(//∇//)全編を通して三女の雪子のお見合いが中心となり 四姉妹の性格の違い(長女鶴子は本家を守る旧式な女、次女幸子はおっとりしてるが姉妹を何とか纏めようとする優等生、三女雪子はうーん不思議なキャラ、四女妙子は所謂現代っ子で自由気まま)を描きつつ当時の芦屋の良家の子女の生活を追っている。まもなく大戦が勃発するが それでも古き良き時代が表現されている。久し振りに谷崎さんの世界を堪能した。

  • バイクやろうpart2 さん

    上中下巻一冊版、ゆるり1ヶ月かけて読み終えました。有難いことに徒歩で行ける所に、細雪を執筆した谷崎旧邸『倚松庵』あります。何度か、旧邸前の石畳に腰かけ、その空気感、感じながら贅沢な読書時間を頂きました。今夏、その旧邸で月一、開かれる『細雪』"語り部さん" のお話聞けたこともあって、三姉妹の部屋の配置を描きつつ頁を重ね不思議な感覚で読み終えました。 また再読したい一冊です。

  • NAO さん

    下の二人の妹たちに振り回されながらも優しさに溢れている次女幸子がいいですね。ちょっと蓮っ葉とはいえ、現代風で、没落している家に頼らず自分の力で生きていこうとする四女妙子、ここまでひどい目に遭わなくてもいいのではとも思ったけれど、意外と戦後は一番成功者になっているかも。雪子は、大阪の女性の典型として描かれたようだが、どうなのだろう。最終的には、子爵とはいえ無職の人間と結婚したわけだし、終わり方もなんだかだし、そんなこんなで彼女の行く末はあまり明るくないようなのも、どうなのだろう。

  • goro@80.7 さん

    約2か月掛かりましたが無事読了。普段は殺伐としたものばかりですが、最後まで楽しめました。ここには忘れてしまった廃れてしまった日本語が綺麗に残っている。平易で長い文章など今では見る影もないけど新鮮だった。ストーリーだけじゃなく言葉を味わう魅力があると思う。日本語は芳醇。簡単便利が優先されて置き忘れて来ちゃったんだろうな。情緒ある最後になるかと思ったけど「そこで終わり?」と吃驚やったわ。こいさんが可哀想やなかと…。何気にお春どんが好きです。また谷崎読もう(^.^)

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谷崎潤一郎

明治19年(1886年)東京生まれ。東京帝国大学国文科中退。在学中に同人雑誌「新思潮」(第二次)を創刊し、「刺青」などを発表する

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