刺青/秘密 新潮文庫 改版

谷崎潤一郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101005034
ISBN 10 : 4101005036
フォーマット
出版社
発行年月
1994年01月
日本
追加情報
:
16cm,273p

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    明治末〜大正期に書かれた、処女作「刺青」を含む7篇の初期短篇集。ここにはすでに「妖しく」も「隠微な」谷崎の小説世界がある。しかも、それらは実に絢爛でさえあった。また「刺青」、「少年」、「幇間」、「秘蜜」はマゾヒズム小説でもあり、この点でも後年の『春琴抄』や『痴人の愛』につながるものだろう。「刺青」は、刺青師清吉にサディズムを見るかもしれないが、実はそれも裏返しのマゾヒズムに他ならない。そして「少年」は沼正三の『家畜人ヤプー』の世界を、実に半世紀も前に予告し、その一端を実現するものであった。

  • yoshida さん

    耽美であり幻想的。そして倒錯的であり変態だなと思う。「刺青」の耽美さは有名。所謂、和彫りの美しさがあり、当時は多くの人々が刺青を入れていたのだ。今は失われた時代を見る。そして、女郎蜘蛛を背にした女の艶然さが実に耽美だ。「幇間」は今では見られなくなった存在と思う。その道化は、サラリーマンの接待等で形を変えて普通の人々の間に残滓が残っているようにも思う。「少年」と「秘密」は変態だなと思う。この時代に自身の変態性を出版物とし、文学として評価されるのは谷崎潤一郎の筆力によると思う。ディープな谷崎が楽しめる作品集。

  • kaizen@名古屋de朝活読書会 さん

    新潮百冊】「刺青、少年、幇間」。当初は西欧的で関東大震災後関西に移ってから次第に純日本風とのこと。本書は同人雑誌「新思潮」に掲載した刺青、スバルの少年、幇間、中央公論の秘密ほか3作、東京日日新聞の母を恋うる記。解説:河盛好蔵。用語:細江光

  • 青蓮 さん

    新潮文庫の100冊から。再読。谷崎が描く毒を含んだ耽美な世界が覗ける。とは言え本作はまだ倒錯的な匂いは軽めな気がします。「少年」のサドマゾごっこ、妖しい幻想を求めて女装に目覚めた男を描く「秘密」くらいかな。「苦しかろう。体を蜘蛛が抱きしめて居るのだから」この台詞にドキリとする「刺青」は短編ながらも密度の濃い作品で谷崎作品の中では一番のお気に入り。「異端者の悲しみ」はどうしようもない青年の姿を描いているけれど、こう言う家族間の確執は何処の家庭にもあるのでは。「母を恋うる記」は怖さもありつつ儚くも美しい作品。

  • 酔拳 さん

    再再読ぐらいかな?学生時代以来に、読んでみました。刺青は、谷崎先生のデビュー作ですが、その完成度は、すごいと再び、再認識!。日本の裏芸術を、ここまで、美しく表現するとは!当時の文壇ではかなり、センセーショナルだったのは、想像できる。他の短編では、幇間が印象に残りました。幇間も昔からの伝統を美しい文章で、表現されている。また、二人の稚児は説話的な要素が組み込まれていて、道徳的な短編で、この歳になっても、学ぶところがありました。

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人物・団体紹介

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谷崎潤一郎

1886年東京生まれ。東京帝国大学国文科中退。1910年、第二次「新思潮」創刊に関わり、同年「刺青」を発表。代表作に『細雪』や随筆『陰翳礼讃』など。1949年、第8回文化勲章受章。1964年に日本人で初めて全米芸術院・米国文学芸術アカデミー名誉会員に選ばれる。1965年没(本データはこの書籍が刊行さ

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