藩とは何か 「江戸の泰平」はいかに誕生したか 中公新書

藤田達生

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784121025524
ISBN 10 : 4121025520
フォーマット
出版社
発行年月
2019年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
248p;18

内容詳細

戦乱の世から泰平の世へ。16世紀後半から17世紀前半にかけて、日本社会は激変した。徳川家康が開いた江戸幕府による藩の創出こそが、戦国時代以来の戦乱で荒廃した地域社会を復興させたためである。地方の王者たる戦国大名が、いかにして「国家の官僚」たる藩主へと変貌したのか。本書は家康の参謀・藤堂高虎が辣腕を振るった幕藩国家の誕生過程をたどり、江戸時代の平和の基盤となった藩の歴史的意義を明らかにする。

【著者紹介】
藤田達生 : 1958年(昭和33年)、愛媛県に生まれる。1987年、神戸大学大学院博士課程修了、学術博士。同年、神戸大学大学院助手。1993年、三重大学教育学部助教授。2003年、同教授。2015年、三重大学大学院地域イノベーション学研究科教授兼任。専攻は日本近世国家成立史の研究。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 佐島楓@勉強中 さん

    信長→秀吉→家康という支配体制の変遷があったからこその幕藩体制の確立があるということ、秀吉が私が思っていたよりシステマティックに人心掌握をはかっていたことが見えた。藤堂高虎も名前だけしか知らなかったが、かなりのキーマンだったようだ。面白く感じる。

  • サケ太 さん

    前提としての信長や秀吉の方針(戦争による経済政策)については疑問もあったが、藤堂高虎が重用された理由である“人脈”や藤堂藩による“地方創生”の手法が書かれているのが興味深い。国を土地を幕府から預かっているという思想、『預治思想』の構築こそが“藩”という形の前提であるという。軍事政権としての徳川幕府の在り方にも言及されている。東アジア全体を俯瞰しての“泰平”という考え方は面白い。現代おける“地方再生”にも繋げているのも興味深かった。

  • terve さん

    藩とは戦国大名の領地経営の延長戦にあるものと思っていました。藩の創出によって地方領主から国家官僚になっていく様を描き、藩とは何かについて論究した本です。読み応えのある本なのですが、藤堂藩(本書に従います)に主眼を置いているため、これがスタンダードなのかという点に若干の疑問があります。筆者が三重大学に勤務しておられるため、藤堂藩が研究対象だったのでしょう。また、限られた紙幅のため書き切れなかった部分もあろうかと思います。書きぶりは面白いので、是非ともいくつかの藩を取り上げたものを刊行して頂きたく思います。

  • みこ さん

    このタイトルで「これは稀代の都市プランナーで人脈マインスターである藤堂高虎の事績について書かれた本だな」と思う人は相当手練れの歴史オタクだろう。いや、それを越えてもはや研究者を名乗っていいレベルかもしれない。主君をコロコロ変えたことが彼の人気の低さの原因のようだが、その大きなマイナスがそっくりそのままプラスに転ずるくらい彼の評価がガラリと変わる。しかし彦根藩と津藩の成り立ちを知ると子孫達の鳥羽伏見での振る舞いを見たら高虎も直政も頭を抱えそうだな。

  • パトラッシュ さん

    織豊期から江戸初期まで大量の領地替えがあったのは、権力者が大名の勢力を押さえる以上の意味はないと思っていた。しかし「預治思想」が藩づくりの基本思想であり、泰平の世を築いたとの主張は意外だった。「預治」とは徳川氏が朝廷から天下の権を預かっているだけとの考え方であり、国学を通じて広まったため尊王攘夷運動を引き起こし「大政奉還」に至ったと何かで読んだからだ。著者が正しければ、幕藩体制を成立させた思想がブーメランのように体制崩壊を引き起こしたわけだ。その立役者とされる藤堂高虎がこれを知れば、どう反応しただろうか。

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