奈緒と私の楽園

藤田宜永

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163906218
ISBN 10 : 4163906215
フォーマット
出版社
発行年月
2017年03月
日本
追加情報
:
256p;20

内容詳細

「あなたを子供に戻してあげたい」。男が絶対に認めたくない欲望を直視した衝撃作。

 50歳の音楽プロデューサー、塩原達也のもとを突然訪ねてきた29歳の奈緒。奈緒はセックスは苦手と言いながら、年上の俳優と不倫経験があり、男友達とも二人で旅行に出かけひとつのベッドに寝てしまう。理解できない奈緒の言動に、やがて達也は心を奪われるが、彼女が望んだ性のありようは、全裸で絵本を読み聞かせ子守唄を歌うことだった……。
 幼児扱いされることに反発を覚えた達也だが、奈緒の甘美な毒に染められ、精神が退行する快楽に囚われてしまう。最後に達也を待つのは天国か、地獄か。
 「気持ち悪い」「いやよくわかる」。『オール讀物』連載時から議論沸騰。作家で芥川賞選考委員の島田雅彦氏が、「これを読み、ヘタレを極める気になった」と絶賛する、誰にも書けなかった“純愛小説”。

【著者紹介】
藤田宜永 : 1950年、福井県生まれ。95年『鋼鉄の騎士』で第48回日本推理作家協会賞、96年『巴里からの遺言』で第14回日本冒険小説協会最優秀短編賞を受賞。恋愛小説では、99年『求愛』が第6回島清恋愛文学賞、2001年『愛の領分』で第125回直木賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • おしゃべりメガネ さん

    久しぶりの藤田さん作品ですが、やはり読みやすさは相変わらずピカイチで、ちょっと(かなり?)ダメなくたびれた中年オヤジを書かせたら、その描写はある意味、芸術的ですらあります。藤田さん独特のエロスも随所に散りばめられ、アッという間に読了でした。世界観は賛否分かれると思いますが、やっぱり私は好きな作家さんであり、作風も魅力的です。別れた妻が一番の理解者となってるところなんかが、とてもリアリティを感じずにはいられません。読んで何かが残る作品ではないかもしれませんが、読んでいる間は間違いなく没頭し、ハマりました。

  • starbro さん

    藤田宜永は、新作中心に読んでいる作家です。官能小説かなと思って読み始めましたが、官能色は少な目の恋愛小説でした。帯ほどの衝撃はありません。アラフィ男は30歳前後の女性に惹かれるかも知れません。赤ちゃんプレイも流行っているのかなぁ?

  • じいじ さん

     ある一時期、夢中で読んだ藤田宜永、久しぶりに新作を読んだ。これは官能小説だという人もいるが、私の括りでは中年男を描いた純愛小説だと思う。50歳、バツイチの音楽プロジューサーが主人公。ヘタレな面も見せるこの男に身を重ねて楽しんでみた。不倫人妻との逢瀬に溺れる男のもとに、29歳の純粋無垢(?)な女・奈緒が現れて佳境に…。逢うたびに心を奪われていく男。男ともだちへの嫉妬、苛立ち、焦り…動揺する男の心情描写がきめ細かく巧く書かれている。生々しすぎる性愛描写に躊躇う場面もあったが、小説として愉しめる一冊だ。

  • タックン さん

    氏の直木賞を受賞した(愛の領分)とかの恋愛小説を気にいってだいぶ読んでたけど最近はなぜか探偵物ばっか書いてたからご無沙汰だった。それがまた急にこんな作品書いたから読んでみた。帯ほど官能部分は少なくて一種の恋愛小説だったけど最後まで読むと何が書きたかったかよくわからん内容だったな。結局は奈緒に魅入られた50歳の塩原のみじめさだけが目立ったな。もう(愛の領分)の頃の渡辺淳一を彷彿させる作品は書けないのかなあ?

  • あすなろ さん

    夜な夜な読み進めていた作品。藤田文学の今考えれば晩年期に当たる作品。相変わらず昭和の男が考えるラブファンタジーという空気感が濃厚な一冊。正直、そう書いてしまえば感想はここまでなのであるが、時折こういう世界に浸りたくなるのである。

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人物・団体紹介

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藤田宜永

1950年福井県生まれ。早稲田大学文学部中退。パリ滞在中エール・フランスに勤務。76年『野望のラビリンス』で小説デビュー。95年『鋼鉄の騎士』で第48回日本推理作家協会賞長編部門、第13回日本冒険小説協会大賞特別賞をダブル受賞。その後恋愛小説へも作品の幅を拡げ、99年『求愛』で第6回島清恋愛文学賞、

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