闇の梯子 文春文庫

藤沢周平

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167192518
ISBN 10 : 4167192519
フォーマット
出版社
発行年月
2011年05月
日本
追加情報
:
16cm,335p

商品説明

漆黒の闇に明滅するひそやかな人生絵図
人間の計らいを越えた運命の糸にあやつられ、奈落に落ちてゆく男たちの宿命――独自の色調で描かれる初期の傑作5篇を収録!

内容詳細

いつか江戸で押しも押されもせぬ板木師になるという夢を抱き、裏長屋でつましい暮らしを送る清次の元に、かつての仕事仲間が訪ねてきた。平穏な日常は度重なる金の無心に脅かされ、やがて女房おたみは腹の痛みを訴えるようになる。道を踏みはずし、奈落の底へ墜ちていく男達の宿命を描いた表題作他四篇を収録。

【著者紹介】
藤沢周平 : 昭和2(1927)年、鶴岡市に生れる。山形師範学校卒。48年「暗殺の年輪」で第69回直木賞を受賞。平成元年、菊池寛賞受賞、6年に朝日賞、同年東京都文化賞受賞、7年、紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ミカママ さん

    【海坂藩城下町 第8回読書の集い「冬」】初期の作品はいかにも暗鬱としたものが多く、できれば避けたいと感じていた自分を大いに叱ってやりたい。ここ数作でいちばん好き。男の陰に必ずデキる(そしてほとんどの場合は美しい)女あり。とても健気で、凛とした強さを持つ女性ばかり。ついつい彼女らの目線で作品を読んでいた。しみじみ佳い。

  • じいじ さん

    藤沢小説の魅力のひとつに、著者の人柄を感じさせるやさしさのこもった人物描写があります。例えば、江戸一番の板木師になる夢を抱く彫師夫婦を主人公にした表題作【闇の梯子】では、妻おたみとの平穏な暮らしを、他の者に乱されたくない男の心うちが、じつに丁寧に描かれています。今作は全体的に暗めの話ですが、読み味の良い短篇集で楽しめます。

  • じいじ さん

    「ここ数作でいちばん好き。男の陰に必ずデキる美しい女あり…」と、読友さんの熱いレビューを読んでしまっては予定変更です。大好きな藤沢小説だけに、再読でも新鮮な感動が甦ってきました。冒頭の「徳五郎は一部始終を見た」とミステリー風に始まる【父(ちゃん)と呼べ】にホロリと…。主人公の男は、大工で気風もいいが情にもろい。このベテラン夫婦の勇ましい口喧嘩は、仲良し夫婦のストレス発散の日常行事のようです。【表題作】のしみじみとした味わい。藤沢周平の初期の中編5作を収載したこれは、何度読んでも新鮮です。

  • ふじさん さん

    酔いどれの大工の徳五郎と捨子の寅太との心温まる触れ合いを描いた「父と呼べ」、島送りの過去を老いた持つ父親と娘の仄かな交流を描いた「入墨」、板木師の清次と妻のおたみの切なくも悲しい夫婦物語の表題作「闇の梯子」、公儀隠密の箭八郎の活躍を描いた「相模守の無害」、許嫁の敵を撃つべく悪に立ち向かう綱四郎が活躍する「紅の記憶」。藤沢周平の初期の短編だが、どれも違った趣があり読んでいて面白かった。

  • nakanaka さん

    5篇から成る短編集。例によってどれも良作ばかりでした。罪人の子供を育てることになった夫婦を描いた「父と呼べ」、様々な葛藤に苦しむ職人を描いた「闇の梯子」、飲食業を営む姉妹とろくでなし親父の「入墨」、公儀隠密が活躍する「相模守は無害」、婚約者の敵討ちを描いた「紅の記憶」。一篇一篇読み終えるごとに、「いや〜、面白い」と心から思えるなんてなかなか無いです。本当に凄い小説家です。今週末にでも藤沢周平記念館にいってみようかな。

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