蜜柑・尾生の信 他十八篇 岩波文庫

芥川龍之介

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003600276
ISBN 10 : 4003600274
フォーマット
出版社
発行年月
2017年05月
日本
追加情報
:
221p;15

内容詳細

隅田川沿いでの生い立ちを反映した最初の小説「老年」、以後、芥川は多彩な短編小説、小品を織りなした。素朴な娘の愛情の表現に、憂鬱な感情を忘れる「蜜柑」、中国古典に拠った夢と詩情を描いた掌篇「尾生の信」…。愚ともいえる素朴で正直な人間にも、作者は優しいまなざしを向ける。芥川の佳作二十篇を選んで収める。

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ちなぽむ@ゆるりと復活 さん

    今日は目が覚めるとすこしもの昏い。昨夜からつめたい雨が降っているのだった。こんな日には尾生の屍骸もよく流れるだろう、やさしいこのうえない灰色の世界で。ブラッドオレンジ木綿のバッグにいれて持ち歩きたいしとしと雨の昼に紅茶をいれてみる。山のような匂いと花のかおり。ハンドクリームはすこし百合のような。つめたい雨がすき。橋の下で水に濡れるあなたにこの紅茶をひとくちあげたい。でもあなたは首を振るだろう静かに愛するひとを待つだろう。すこしさみしいような満たされるような。

  • 蓮子 さん

    あまり読んだことの無い作品をと思い、こちらを手に取りました。短編・掌編20編収録。「ひょっとこ」「煙管」「MENSURA ZOILI」「蜜柑」は既読でした。芥川による人の心理的な描写は流石。「虱」は読んでいると自分の肌にも虱がぞわぞわと這っているような錯覚に襲われる。「野呂松人形」で語られる「あらゆる芸術の作品は、その製作の場所と時代を知って、始めて、正当に愛し、且、理解し得られるのである」が刺さりました。知的好奇心が刺激されます。白眉は「二つの手紙」と「影」。自己幻視の不可思議さが恐ろしくも興味を惹く。

  • Willie the Wildcat さん

    芥川作品で最も好きな『蜜柑』は別格、加えて『老年』も再読してその良さを再認識。これら2作品以外という観点でまず『猿』と『煙管』。人の持つ美徳・悪徳を、時に軽妙に描写。共通項は政治性も、前者は人としての尊厳を問いかけ、後者は人の持つ欲の無意味さを悟らせる。『黒衣聖母』と『女』の対称性も興味深い。共通項は母性も、”優厳”の描写比が差異。同じ女性の観点でも、『女体』は”美”が主眼。『変身』を彷彿。「当たり前」の日常に見出す気づき、そして感謝、敬愛という感。

  • mii22. さん

    2021年河童忌に。短編集というより掌編ぐらいの文字数の作品が多いがどれも味わい深く何かしら心に切なさや淋しさや温かさを残していく。お気に入りは表題作の2篇。「蜜柑」の一瞬の出来事に世界が変化した刹那の驚きと戸惑いそして優しさに心をほぐされる。また「尾生の信」は「夢十夜」や「沼」のような読み心地ではじめから不穏で死の匂いのするような幻想と恐れを持ちながらも美しい絵画を観るようにその光景が鮮やかに目の前に現れる。この2篇は何度でも読み返したくなるかなりのお気に入り。

  • みあ さん

    表題作の『蜜柑』と『尾生の信』の他、『二つの手紙』と『沼地』、『女』が印象に残った。『蜜柑』は主人公の女工に対する軽蔑が、列車の外の弟達に蜜柑を投げ与えるという行為で優しさに変わる刹那を鮮やかに描いている。梶井基次郎の『檸檬』に似ているというより、梶井が模倣したのだろう。『尾生の信』は美しくも幻想的な作品である。人間の生の儚さが浮かび上がってくる。『二つの手紙』はドッペルゲンガーについて描かれているが、それが嫌に具体的で生々しい。芥川は実際に見たらしいが、自分の狂気を描くところに業の深さを感じた。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

芥川龍之介

1892(明治25)年東京生まれ。東京帝国大学英文学科卒。東京帝大在学中の1914(大正3)年、第一高等学校同期の菊池寛、久米正雄らとともに第三次「新思潮」を創刊。同誌に翻訳と創作を発表する。1916年、第四次「新思潮」創刊号に発表した「鼻」が夏目漱石に絶賛され、注目を集める。従来の自然主義的手法を

プロフィール詳細へ

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品