芥川龍之介幻想ミステリ傑作集 魔術

芥川龍之介

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784779125430
ISBN 10 : 477912543X
フォーマット
出版社
発行年月
2018年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
283p;22

内容詳細

「謎解き」と「解かれざる神秘」芥川龍之介がこだわった二重の意味のミステリ。犯罪、探偵、風刺、幻想、神秘、そして心の声が現代仮名遣いによって甦る!

【著者紹介】
芥川龍之介 : 1892(明治25)年〜1927(昭和2)年、小説家。東京帝国大学在学中の1914(大正3)年2月に一高同期の菊池寛、久米正雄らと共に同人誌『新思潮』(第三次)を刊行。第四次『新思潮』に「鼻」を発表し夏目漱石に認められる。「芋粥」「藪の中」「地獄変」など、『今昔物語集』『宇治拾遺物語』といった古典から題材をとったものが多いが、「羅生門」「奉教人の死」「枯野抄」等の王朝物・キリシタン物・歴史物等から、「秋」「大導寺信輔の半生」等の現代物・私小説的な作風へと転じている

長山靖生著 : 評論家。1962年茨城県生まれ。鶴見大学歯学部卒業。歯学博士。文芸評論から思想史、若者論、家族論など幅広く執筆。1996年『偽史冒険世界』(筑摩書房)で大衆文学研究賞、2010年『日本SF精神史』(河出書房新社)で日本SF大賞、星雲賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • HANA さん

    幻想ミステリ傑作集と銘打たれているはいるものの、トリックやギミックを駆使した狭義のミステリは収められておらず。どちらかというと人生や人の心の謎の様なものを描いたものが中心。ただ編者解説にあるようにどの作品にもここにある世界とはちょっと別のもの、神秘が含まれているように思う。それは後半の異界譚や寓話めいたものに顕著だけど、前半の現実に即したような作品にも多々含まれているよう。鴎外の「高瀬舟」を思わせる「開化の殺人」や「疑惑」には特にそれが感じられる。収録作は独特の光芒を感じれるものばかりで読んでいて満足。

  • mii22. さん

    犯罪、探偵、風刺、幻想「解かれざる謎と神秘」の短篇集。中でもたった2頁ながらも幻想色が濃い「沼」が断然好み。昼か夜かもわからない、背丈よりも高い蘆の茂った沼のほとりを歩いているおとこ、その向こうにある不思議な世界に憧れてやがておとこは..。その他では表題作「魔術」迷子の視点でシナリオ形式で描かれた「浅草公園」も幻想色が濃い目で好き。軽快なタッチの「春の夜は」ある男の身の上話にグッと引き込まれていった「疑惑」も面白かった。

  • かんらんしゃ🎡 さん

    魔術、死後、ドッペルゲンガー、桃太郎、仙人。そそられる題材ばかりの短編集で、さてどんな感想が書けるか自分でも期待しながら読みだした。優しい言葉で書かれているものあれば、ふり仮名あっても理解できない難文もある。寓話的教訓を得ようとしても軽くいなされたり、深読みさせてもらえなかったり。読後は魔術をみせられたようにただポカンとしてしまった。ハスに構えたシニカルな人生訓だけを学びとってきた。

  • マカロニ マカロン さん

    個人の感想です:B+。長山靖生氏の編集による芥川の幻想ミステリ短編集。芥川は古典をリメイクした印象があったが、『開化の殺人』、『疑惑』などは正にミステリ。『魔術』、『沼』、『影』などの幻想小説、『猿蟹合戦』、『桃太郎』はNHKの『赤ずきん裁判』や『むかしむかし、あることろに死体がありました』的な展開。特に『桃太郎』は芥川死後日本が中国、東南アジアに侵略戦争を仕掛けていく未来を暗示しているようでもある。『さまよえる猶太(ユダヤ)人』、『おしの』のキリスト教関連の話は意外な気がした。芥川作品のパラダイム転換!

  • いの さん

    この短編集のキーワードは「謎」。風刺の効いた作品もあります。私は遊び心を取り入れて不思議な世界に連れていってくれる作品が好きなのでこのアンソロジーは存分に楽しめました。「沼」というお話はたった二頁です。少ない頁の中に果てしない謎。極上の神秘を感じました。タイトルの「魔術」は格別です。入り口からドキドキさせてくれました。欲を出さない人間なんているのでしょうか。欲は生きる希望にもなります。そう考えると全ては夢だったのでしょうか。読み手に考える時間を与えてくれる作品は面白いですしとてもいいと思います。

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人物・団体紹介

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芥川龍之介

1892年東京生まれ。東大在学中に豊島与志雄や菊池寛らと第三次「新思潮」を発刊。1916年に発表した「鼻」が夏目漱石に激賞され、続く「芋粥」「手巾」も好評を博す。後年は厭世的人生観に拠った作品を手がけ、また小説の「筋」をめぐり谷崎潤一郎との文学論争に至った。1927年「ぼんやりした不安」から睡眠薬自

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