院政 もうひとつの天皇制 中公新書

美川圭

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784121918673
ISBN 10 : 4121918673
フォーマット
出版社
発行年月
2021年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
美川圭 ,  
追加情報
:
306p;18

内容詳細

院政とはすでに譲位した上皇(院)による執政をいう。平安後期に白河・鳥羽・後白河の三上皇が百年余りにわたって専権を振るい、鎌倉初期には後鳥羽上皇が幕府と対峙した。承久の乱で敗れて朝廷の地位は低下したが、院政自体は変質しながらも江戸末期まで存続する。上皇が権力を行使できたのはなぜか。その権力構造はいかなるものだったか。ロングセラーに終章「院政とは何だったのか」を収録し、人名索引を付した決定版。

目次 : 第1章 摂関期までの上皇/ 第2章 院政の開始/ 第3章 院政の構造/ 第4章 白河院政から鳥羽院政へ/ 第5章 保元・平治の乱から後白河院政へ/ 第6章 後白河院政と武家政権/ 第7章 後鳥羽院政と承久の乱/ 第8章 鎌倉後期の院政/ 終章 院政とは何だったのか

【著者紹介】
美川圭 : 1957年(昭和32年)、東京都に生まれる。京都大学文学部卒業。同大学大学院文学研究科に進み、博士(文学)を取得。摂南大学教授などを経て、立命館大学文学部教授。専攻は日本中世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • みこ さん

    院政というと皇位を退いた上皇が政治の実権を握るという印象だったが、上皇が天皇の父でなければならないという厳格なルールがあったあったため、親子間、兄弟間での皇位を巡る確執があるなど意外な発見も多かった。このルールを意外に感じたのは恐らく院政の創始者である白河上皇に独裁者のイメージが強いからだろう。自らが独裁をしたいがために作ったルールが後の天皇家と武士政権の関係をこじらせるとは思ってもみなかったのではないか。清盛登場から承久の乱までを天皇家目線で徹底して描いている点も斬新に感じた。

  • スターライト さん

    「院政」は天皇が子どもに譲位して権勢をふるい、その代表格は承久の乱の後鳥羽上皇、という程度の知識しか持っていなかった。その「院政」の開始から終焉までを丹念に追った書。上皇の始まりは確実な皇位継承権のためであり、その後政治的権力の面が拡大していったようだ。そこには身内内での争いから、やがて国家の命運を左右する過程が現れる。特に武士が力を持つにつれ、天皇の権威の浮沈が激しくなり、幕府の意向抜きには人事もままならない事態になっていく。江戸時代後期まで院政が存在していたのには驚き。

  • アメヲトコ さん

    2006年初版、21年増補版。後三条上皇から南北朝時代までの院政について丁寧に分析した一冊。なかなかに情報量が多く、著者も執筆に苦労されたようで、今回増補された終章「院政とは何だったのか」のおかげでだいぶ構成がクリアになったように思います。

  • moonanddai さん

    院政とは、譲位した上皇が、その「父権」に基づき、執政すること。何を「執政」するかは、時代、政治状況によって変わってきたらしい。天皇を含む朝廷の人事が最も基本ですが、承久の変後あたりはそれも失ってしまったと…。院政は日本「独特」の政治体制らしい。筆者は「なぜ退位した天皇が権力を持つことができたのか」を国際会議で報告する機会があったとのこと。前の人が権力を持つのはままあることでしょうが、日本の場合、即位経験のない人まで上皇に据えるという事態が生じるまでの「体制」になってしまったのか、考えさせられます。

  • rk_13222 さん

    先日退職なさった美川先生の本を読み終えました。 後三条帝から南北朝に至る迄の日本独特の政治構造がつぶさに垣間見えます 藤原摂関家や平氏源氏等と相剋しせめぎあいながらも藻掻いていく皇家の様相や、権力を伸張しようとする実務層の中下級の公家たちや寺社等の権門勢、 武力行使をして実権力を持ちつつある武士などなど 複雑極まる日本中世を知りたいのであればこの書籍はお勧めします。

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