道徳感情はなぜ人を誤らせるのか 冤罪、虐殺、正しい心

管賀江留郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784800307453
ISBN 10 : 4800307457
フォーマット
出版社
発行年月
2016年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
19

内容詳細

冤罪、殺人、戦争、テロ、大恐慌。すべての悲劇の原因は、人間の正しい心だった!我が身を捨て、無実の少年を死刑から救おうとした刑事。彼の遺した一冊の書から、人間の本質へ迫る迷宮に迷い込む!執筆8年!『戦前の少年犯罪』著者が挑む、21世紀の道徳感情論!

目次 : 衝撃の書に導かれ未知への扉が開け放たれる/ “拷問王”と呼ばれた怪物刑事の誕生とその実像/ 日本初のプロファイラーが“浜松事件”に挑戦する/ 錯誤の連続が解決した“浜松事件”の驚くべき真犯人/ 内務省と司法省の闘争が紅林刑事を英雄に祭り上げた/ “浜松事件”の犯人から見た事件経過と犯人の父/ 天才分析官はなぜ“浜松事件”を解決できなかったのか/ “二俣事件”など数々の冤罪を生んだ戦後警察の実態/ 清瀬一郎の憲法改正論と紅林警部補の意外な関係/ 古畑種基博士の正しい科学が冤罪を増幅させた/ 史上唯一の正しい訓練を受けた最高判事たち/ 山崎刑事の推理と人情、紅林警部の栄光と破滅/ 進化によって生まれた道徳感情が冤罪の根源だった/ 「死んでも残るアホーだからだ」山崎兵八の遺言

【著者紹介】
管賀江留郎 : 少年犯罪データベース主宰。書庫に篭もって、ただひたすら古い文献を読み続ける日々を送っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 徒花 さん

    なかなかおもしろかった。昭和の冤罪事件をいくつか丁寧に資料を調べながら説明しつつ、当時捜査に当たっていた刑事の行動とか、警察組織と司法の関係性とか、あるいはサイコパスと言わざるを得ないような犯人の行動原理とかがこまごまと説明され、それらをベースにしながら最終的にアダム・スミスの『道徳感情論』を引き合いに出しつつ、タイトルの回答になっていくという壮大すぎる一冊。「はじめに」がめっちゃつまらないけど、そこを我慢して一章を読み始めるとグイグイ引き込まれる。

  • harass さん

    どういう内容か不明なのだが気になっていた本で、図書館に予約したままですっかり忘れていた時に順番が来て借りる。読んでいて困惑してしまったところもあるがなかなかに読ませる。日本の冤罪事件に関わった人たちと冤罪を生み出す原因についての本だ。戦中の連続殺人『浜松事件』を解決した刑事は名刑事として有名になるが、戦後彼の指揮解決した事件は立て続けに冤罪を生み出してしまう。冤罪を晴らす側の話は美談としてよく聞くが冤罪を起こした側の話は珍しくノンフィクションとして楽しめた。大風呂敷を開きすぎの感があるが面白い本だ。

  • 姉勤 さん

    本書の核と言える13章に至るまで、戦前の静岡で発生した大量殺人事件を発端に、多重螺旋を紡ぐように展開する司法、捜査、プロファイル、冤罪、サイコパス、憲法、道徳、そして「苦」。社会的生物として進化の過程で刷り込まれたヒトの種ゆえの陥穽だと。良かれと思うこと、心に恥じない感情が、表裏一体で、冤罪やリンチ、バッシングと「悪」を為すシステムと化す。その欠陥を自覚し錯誤を減らすため励めと著者は言う。しかし、業(カルマ)の克服には真核生物がミトコンドリアを取り込んだように、心にAIを補完させたほうが早いかもしれない。

  • さら さん

    タイトルを見ると“道徳感情”について書かれた本だと想像しますが、“冤罪”について書かれた割合の方が多かったです。 戦時中起こった「浜松事件」。今の警察の捜査方法とは違っているのは当然かもしれませんが、組織も違っていたのですね。そして、それを解決したことによって生まれた“英雄”が「二俣事件」等の冤罪を生むことになってしまったようです。当時の警察組織や捜査方法など丁寧な説明で、初めて分かったことも多かったですが、何しろ分厚い本なので読むのは疲れました(苦笑)。

  • さきん さん

    著者の主張は全く同意するし、犯罪を紹介した資料としても貴重な内容だと思うが、話が広がりすぎて話がたびたび飛び、満足しきれない。内務省、冤罪、科学捜査、道徳感情それぞれ別冊に掘り下げて本を出したほうが良いと思う。戦前の話は平成人間の私からして、すごく新鮮だった。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

哲学・歴史・宗教 に関連する商品情報

おすすめの商品