「あはれ」から「もののあはれ」へ

竹西寛子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784000220743
ISBN 10 : 4000220748
フォーマット
出版社
発行年月
2012年11月
日本
追加情報
:
166p;20

内容詳細

豊潤な日本語の伝統に生きることの有難さを、「百人一首」や「源氏物語」などの古典から照らしつつ、いまの言葉の致命的な欠けとそれがもたらす空疎を危惧する。言葉で生きる同時代の者たちへの共感に信を置きつつ、言葉を恃む覚悟をあらたにする評論・エッセイ集。

目次 : 1(記憶の継承/ 感じ分けるということ―古今集一一〇〇年・新古今集八〇〇年/ 「あはれ」から「もののあはれ」へ/ 藤原俊成・定家の和歌/ 世阿弥/ 不易流行)/ 2(「見る」に始まる/ 円地源氏の成立まで/ 小を積む/ 新聞の文章の時代/ 「聞く」から「知らせる」へ―聞書きの良書/ 放せない手綱/ 言葉の的/ 言葉を恃む/ 挨拶の喪失―『贈答のうた』刊行に/ 古典の日)/ 3(幻夢の馬―水上勉『醍醐の桜』/ 祖述の恩恵―小林秀雄『本居宣長』/ 明晰への意思―大野晋『日本語の年輪』/ 虚空の花―「辻邦生全集」/ 船で発つ―三島由紀夫・中村光夫・中島敦と横浜港/ 含羞と節度の彼方に―井伏鱒二と飯田龍太郎往復書簡その四十年/ 文化の水位―小松茂美『天皇の書』/ 「君とゆく道」―美智子皇后のお歌/ 文庫版のために―『詞華断章』)

【著者紹介】
竹西寛子 : 1929年広島県生まれ。小説家・文芸評論家。1952年早稲田大学第一文学部卒業後、河出書房、筑摩書房に勤務。1963年初めての小説「儀式」を発表、評論「往還の記―日本の古典に思う」の連載を始める。翌年この評論により田村俊子賞受賞。おもな著書に、評論『式子内親王・永福門院』(平林たい子文学賞)、小説集『鶴』(芸術選奨文部大臣賞新人賞)、小説『管絃祭』(女流文学賞)、小説集『兵隊宿』(表題作は川端康成文学賞)、評論『山川登美子』(毎日芸術賞)、評論『贈答のうた』(野間文芸賞)など。1994年作家評論家としての業績により日本芸術院賞を受賞、同年同院会員、2012年文化功労者に選ばれる。同年中國文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    著者が様々なメディアに発表した評論を集めたもので、古典の勉強をしている感じがします。前半が主にじっくり読ませてくれる比較的長い評論で、中ほどは短い新聞などに発表したもの、後半は文芸評論です。私はこの表題作と世阿弥についての評論をじっくりと読みました。

  • 壱萬弐仟縁 さん

    日本人が馴染み易い秀歌の撰とは、馴染み易い言葉遣い、親しみ易い調べの撰、共感し易い情理の均衡。共有し易い感受性の撰(3頁)。よいうたによく逢うには、不断の仕込みと感応の賭けのような訓練が要る(16頁)。観阿弥の芸は、心をよみ、とらえることに敏。敵からでさえ得るものは得、学ぶべきは学んだ(59頁)。芸当、修行のためならば。義満のあとを嗣いだ義持は田楽好み。増阿弥を支援。世阿弥が苦境に立つのは義教が将軍になってから(61頁)。 

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人物・団体紹介

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竹西寛子

1929年、広島県生まれ。早稲田大学文学部卒業。『管絃祭』で女流文学賞、『兵隊宿』で川端康成文学賞、『山川登美子』で毎日芸術賞、『贈答のうた』で野間文芸賞受賞。1994年日本芸術院賞受賞、同年より日本芸術院会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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