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関東大震災百年ー文豪たちの「九月一日」

石井正己

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784389501518
ISBN 10 : 4389501518
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

芥川龍之介、与謝野晶子、山本有三、北原白秋、谷崎潤一郎、志賀直哉、菊池寛、竹久夢二、夢野久作、平塚らいてう…。絶望、狂気、怒り、再生の「記憶」を刻んだ文豪の32作品を収録。災害との共生を考える現代人に贈る選りすぐりのアンソロジー。充実の注釈付きで100年前の災害と人間を読み解く!

目次 : 第1章 炎に包まれる大都市・東京(三百年の夢(「新潮」大正一二年一〇月)―宇野浩二/ 燃える過去(「改造」大正一二年一〇月)―野上弥生子 ほか)/ 第2章 津波と山崩れにあった美景の地(東京から鎌倉まで(「女性」大正一二年一〇月)―広津和郎/ 鎌倉震災日記(「改造」大正一二年一〇月)―久米正雄 ほか)/ 第3章 流言・飛語・警鐘(道聴途説(「女性」大正一二年一〇月)―小山内薫/ 噂する本能(震災覚書その四)(「改造」大正一二年一〇月)―里見〓 ほか)/ 第4章 取材するジャーナリスト(東京災難画信(「都新聞」大正一二年九月)―竹久夢二/ 新方丈記(「婦人世界」大正一二年一〇月)―竹久夢二 ほか)/ 第5章 絶望から復興への歩み(石油ラムプ(「文化生活の基礎」大正一三年一月)―吉村冬彦(寺田寅彦)/ 断腸亭日乗(『摘録 断腸亭日乗(上)』昭和五五年)―永井荷風 ほか)

【著者紹介】
石井正己 : 1958年東京生まれ。国文学者・民俗学者。東京学芸大学名誉教授、柳田國男・松岡家記念館顧問、韓国比較民俗学会顧問など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • がらくたどん

    震災100年関連読書。今夏に出た中公文庫の同著者文豪本とは異なるテキストが読める。巻頭の「鳥瞰図」「火災罹災地図」と写真群が見ごたえあり。東京・横浜の広範囲な焦土図は局地的な内戦か国外での戦闘のみで未だ敵国空襲を経験していなかった日本の民衆には「リアル地獄」として映った事が容易に想像できる。東京被災・横浜被災・流言飛語・取材・復興提言の5章立てで各章末に解説が付き震災の各側面を整理して理解しやすい親切構成。里見クの「噂する本能」・釈迢空(折口信夫)の「砂けぶり」(四行詩・初出テキスト)→

  • NAO

    大正12年9月1日の関東大震災から、百年が経った。震災体験を書いてほしいと請われて書かれたもの、覚え書や日記として書いたもの。この本には、震災直後の写真とともに、作家たちの体験記が集められている。東京といっても場所によって震災の影響がかなり違っており、さまざまな地点から描かれることで、一人ひとりの感じ方が少しずつ違っている。作家ならではの感性、表現も興味深いものがあった。また、大変なさなかであるにも関わらず、無事な者は即座に知人の安否を訪ね合っていて、作家同士の繋がりの深さを感じた。⇒

  • TATA

    図書館で見かけたので手に取る。清水書院といえばたしか教科書の出版社。構成も学校の資料集みたいだし、なんか懐かしいなと。1923年9月1日、首都を襲った大震災。大正の文豪たちによる被災にまつわる言葉の数々。芥川龍之介、室生犀星、与謝野晶子、谷崎潤一郎、志賀直哉、菊池寛、永井荷風、平塚らいてうと錚々たる筆者たち。特に大杉栄、伊藤野枝と同じ屋根の下住んでいた内田魯庵の文章は戦慄。

  • キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

    関東大震災の時、関東圏にいた作家が後に書いた文。とりあえず庭で寝たり知人の無事を確かめ合ったり、鎌倉の両親を確かめに二日かけて東京から歩いたりした地震後。そして朝鮮人の暴動を半ば信じていて、虐殺に関わらなくとも自警団に参加。また「朝鮮かと思って追いかけたらちがったけど人を殺した事がないので殺してみた」という人を見たという文。井戸の水は毒を入れられたので飲めない、などという文。恐ろしく愚かしい。

  • hitotak

    文学者たちが体験した関東大震災の文章をまとめた一冊。震災直後に発表された作品ばかりなので、当時の心情が非常にリアルに伝わってくる。震災前までは挨拶程度の関係だった隣人たちと共同の避難生活を送る中で絆が生まれたり、自発的な炊き出しや知らない者同士の助け合い等、3.11でも同様の出来事があったことが思い起こされ興味深い。デマや流言飛語が飛び交い、自警団による虐殺が発生し、疑心暗鬼で恐怖する人々を書いた文章は読んでいて怖くなった。大杉栄との交流と最期を書いた内田魯庵の文章は一篇の小説のようで、引き込まれた。

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