“ヤンチャな子ら”のエスノグラフィー ヤンキーの生活世界を描き出す

知念渉

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784787234452
ISBN 10 : 4787234455
フォーマット
出版社
発行年月
2018年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
知念渉 ,  
追加情報
:
276p;19

内容詳細

イメージで語られがちなヤンキーは、何を考え、どのようにして大人になるのか。高校で“ヤンチャな子ら”と三年間をともに過ごし、高校を中退/卒業したあとも継続して話を聞いて、集団内部の亀裂や、家族や地域との軋轢、社会関係を駆使して生き抜く実際の姿を照らす。

目次 : 序章 “ヤンチャな子ら”のエスノグラフィーに向けて/ 第1章 ヤンキーはどのように語られてきたのか/ 第2章 “ヤンチャな子ら”の学校経験―教師との関係に着目して/ 第3章 “ヤンチャな子ら”とは誰か―“インキャラ”という言葉に着目して/ 第4章 「貧困家族であること」のリアリティ/ 第5章 学校から労働市場へ/ 終章 “ヤンチャな子ら”の移行過程からみえてきたこと

【著者紹介】
知念渉 : 1985年、沖縄県生まれ。神田外語大学外国語学部講師。専攻は教育社会学、家族社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • katoyann さん

    「ヤンチャな子ら」(いわゆる「ヤンキー」)が多く在籍する高校のフィールドワークと彼らへのインタビュー調査を基にした社会学の研究書。ヤンキー文化の先行研究は、集団内の相互行為に焦点を当て、その文化の独自性を浮き彫りにしたが、本書では階層・階級論とジェンダー論の研究知見を取り入れ、外部社会の規範の影響を分析している。非正規化が進み、貧困層が増える中で、男性性の規範を受容しているからこそ、彼らは相対的剥奪感を覚えるという結論が圧巻。日本の社会学史に残る一冊となると思った。

  • モルテン さん

    なぜ、今までこのような研究がなされてこなかったのだろう、と思った。著者が高校で参与観察を行い、そこで出会い、観察し、話をした〈ヤンチャな子ら〉を通してヤンキーを研究している。序章で著者が述べているとおり、『ハマータウンの野郎ども』の日本版である。「そうそう、そうだよね」と頷くことばかりで、普段、うっすら感じながら言葉にできていなかったことを的確に言葉にしてもらった感覚。特に、ヤンキーは「メディア・ストリート空間」、「社会空間」、「学校空間」それぞれ三つの力学に影響を受けているという説明にはスッキリした。→

  • JunTHR さん

    まさかの一気読み。『暴走族のエスノグラフィー』『ハマータウンの野郎ども』を中心に、多くの過去の研究が参照されるが、それでは不足があるので新たな座標を示そうという意気込みが熱い。その分析は、単一的な視点を避けた重層的なものだが、素人が読んでいても十分に明快でもある。 〈ヤンチャな子ら〉の具体的なエピソードや語りの分量は多くはないが、どれも印象的。教室の隅に座っての参与観察を成り立たせ、〈ヤンチャな子ら〉と継続的な関係を築いたことにも驚く。 上間陽子の学生だったとのこと。打越正行『ヤンキーと地元』も楽しみだ。

  • Myrmidon さん

    いわゆる「ヤンキー」(ヤンチャな子ら)の人々に対する参与観察。高校を中心に、卒業後の生活まで追跡。先行研究としっかり比較した上で、彼ら内部の〈亀裂〉や〈多様性〉、〈複雑さ〉を描き出す。勿論、事例の少なさから過度の一般化はできないが、その中で特に面白かったのは、やはり「ヤンチャな子らは先生を嫌っていない。むしろ尊敬・感謝している」話と「ヤンチャな子ら内部にも亀裂があり、その原因は社会的ネットワークからの孤立ではないか」という話。ジェンダー論的な部分はこれから内容を深めていけば面白くなりそうかな。

  • 湯豆腐 さん

    すべての教師に読んでもらいたい。 私はヤンキーになりたかった(知念渉『〈ヤンチャな子ら〉のエスノグラフィー』) http://yudoufu.hatenablog.com/entry/2019/02/16/091011

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