神さまを待っている

畑野智美

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163909080
ISBN 10 : 4163909087
フォーマット
出版社
発行年月
2018年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
312p;19

内容詳細

文房具メーカーで派遣社員として働いていた26歳の女性は、正社員になれず、家賃が払えなくなりあっという間に貧困になだれこんでいく。漫画喫茶で寝泊りして、菓子パンで腹を満たす生活から抜け出すために、彼女が選んだのは「出会い喫茶」でお金を稼ぐことだった。生きるために「ワリキリ=売春」をしなくてはいけないのか。

【著者紹介】
畑野智美著 : 1979年、東京都生まれ。2010年『国道沿いのファミレス』で第23回小説すばる新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 風眠 さん

    貧困女子に焦点を当てた「物語」ではあるが、ホームレスとなり漫画喫茶を転々としたり、いわゆる神待ちをして寝場所を確保したり、生きるためにワリキリ=売春をするしかない、という状況に追い詰められるまでの女子の「現実」が描かれている。小説なので、そこに救いの手があり、貧困から抜け出すところまで描かれているけれど、現実はもっと過酷だろう。真面目だから人に頼れない、虐待から逃げ出したから、未成年だから・・・本当に困っている人にサッとお金を出さないシステムの不条理さに怒りを感じる。税金は何の手続きもなく引き落とすのに。

  • ウッディ さん

    派遣契約が更新されず、次の仕事が見つからないまま家賃を払えず、ネットカフェ難民になった26歳の“愛”。転落する人生に手を差し延べてくれる神はいるのか?桐野さんの「路上のX」と似ていたが、それよりはましな状況。ホームレスになる前にもう少しできることがあったのではと思わせる主人公の見通しの甘さとかたくなさが歯がゆい。学歴も頼れる人もなく、もっと過酷な状況で、社会にしがみついている人もいる中で、そんな人達とは違うという彼女のプライドが少し鼻につき、神さまに救われる彼女の幸せを単純に祝福できない自分がいました。

  • ケンイチミズバ さん

    人件費削減のため非正規雇用が企業には不可欠です。非情な言い方ですが経営者はみなそう考えます。正社員に対しても人員要求などしようものならお前たちの賃金を維持するために派遣や業務委託を増やした。どうしても正社員というならお前たちの賃金をカットするしかないと言う。莫大な利益は内部留保に組み込まれトリクルダウンなどほとんど起こらない。一方で資産運用のためにトヨタ自動車の元本保証AAA株をポンと10億円分買ったりする。そんなキャッシュを出せるのに派遣社員が正社員になったとは聞いたことがない。神様は待ってても来ない。

  • ネギっ子gen さん

    【お金がない……】主人公は「誰にも甘えず生活できるようにならなければ、自立にならない」と考え頑張るが、自らの不器用さが災いして漫喫で寝泊まりして「出会い喫茶」で金を稼ぐことに――。性虐待など含んだ“”貧困”がテーマの暗い小説ながら、題名に連動するかのようなラストの2行で、気持ちよく読み終えられました。巻末に貧困に関する参考文献が掲載される。どれも良書だが、(本来読んでほしい)JKなどは読まないでしょうね。でも彼女たちも、このような小説という形ならば読んでくれる(表紙がいい。若い子に受けそうだ)かなぁ……

  • utinopoti27 さん

    親や友人に頼れず、定職にもつけず、出会い喫茶の茶飯収入で糊口をしのぐネカフェ難民・水越愛26歳。大学まで出た彼女はなぜホームレスになったのか。愛は社会の底辺に堕ちた自分を卑下する一方で、同じ貧困女子たちを、どこかで見下げているところもある。そして起こる、ある決定的な事件。かすかな希望が絶望に変わる瞬間を経験した愛は、本当の貧困の意味を悟るのだ。彼女にとっての神さまは誰か・・。愛が招いた境遇を、自己責任と片付けるのは容易いが、その奥に潜む根源的な問題の理解に至らずして、本作を読み解くことはできないだろう。

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