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ISBN 10 : 4779127386
Content Description
パンデミックのような災厄でもっとも深刻な影響を受けるのは“マイノリティ”であるが、国民国家を単位とする国際社会のなかでこそ、彼らは周縁に追いやられている。…そうした時代に先だつテキストを通じ、多様な可能性の存在を想起すること、フィールドに赴き周縁の記憶を聴き取ること、現代国家による“マイノリティ”の線引きによる諸問題を資料から読み解くこと。多様なディシプリンや対象地域から、“マイノリティ”が生きる世界の周縁に目を凝らし、その生きざまを、自らを照らし出すものとして考察する。
目次 : 第1部 周縁における生の実践(世界の中心から周縁へ―南部エチオピア牧畜民ボラナの近現代史を素描する/ シングルマザーの貧困と社会保障―日本とフランスを比較する/ 日本語母語話者から見た中国手話―その概要、手話から見た中国語学習)/ 第2部 複数の言語/空間をめぐる試作(単数形の「ロシア」から複数形の「ユーラシア」へ―一九三〇年代前半のN・S・トルベツコイの民族観とユーラシア主義の展開について/ 紛争後の多民族社会における複数言語主義の揺らぎ―北マケドニア共和国における言語使用法をめぐって)/ 第3部 周縁からの言葉の創造―フランスから(信仰と郷土愛に生きた詩人ブレイモール―フランス・ブルターニュ地方の民族主義運動を背景に/ 「ブール文学」は存在するか?―新しい可能性としての文学)/ 第4部 周縁の記憶から現在を問う―パレスチナと広島(マイノリティの“アラブ”―多文化・多言語の郷土としてのパレスチナ/ 地図の余白から―記憶の交差路としての広島へ)/ 第5部 周縁からの正義を求めて(エッセー ハラスメントとフェミニズム・交差性・歴史認識/ 黒い雨 未認定被爆者カテゴリーの構築―原爆医療法制定とその改正過程を中心に/ SDGs時代のマイノリティへ―パンドラの箱を開いた人類のゆくえ)
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