ポロポロ 河出文庫

田中小実昌

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309407173
ISBN 10 : 430940717X
フォーマット
出版社
発行年月
2004年08月
日本
追加情報
:
15cm,230p

内容詳細

独立教会の牧師だった父親が開いていた祈祷会。そこではみんながポロポロという言葉にはならない祈りをさけんだり、つぶやいたりしていた―著者の宗教観の出発点を示す表題作「ポロポロ」の他、中国戦線で飢えや病気のため、仲間たちとともに死に直面した過酷な体験を、物語化を拒否する独自の視線で描いた連作。谷崎潤一郎賞受賞作。

【著者紹介】
田中小実昌 : 1925年、東京・渋谷生まれ。東京大学文学部哲学科中退。軽演劇、バーテンダー、将校クラブの雑役、香具師などの職を転々とした後、翻訳、文筆業へ進む。1979年、第八一回直木賞と第一五回谷崎潤一郎賞を受賞。2000年、ロサンジェルスにて客死(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • こばまり さん

    【再読】こと戦場にあって物語化は記憶を上書きし、死者に対する冒瀆に繋がるのではないか。煙に巻かれるばかりの初読を経て思い至ったが果たして。

  • 踊る猫 さん

    癒やされるものを感じた。とはいえ、口当たりの良い文章が書き連ねられているわけではない。もちろんコミさんだから奇を衒った表現でこちらを驚かせるわけではないが、言い淀みがあり、すんなりと真っ直ぐストーリーを進めないぎこちなさが存在するのだ。そのぎこちなさはしかし、語義が矛盾してしまうがとても心地良い。それはそのまま、すんなり「物語」を(なんなら小説を)語ってしまってたまるかというコミさんの几帳面さや誠実さの表れであるだろう。ここまで誠実に語ろうとする姿勢は、時代を超えて人の胸を打つ。スケールがでかくない問題作

  • 三柴ゆよし さん

    このひとはどうして小説なんて書いたのだろう。そう思わせる作品群だった。言葉は平易だが、読みやすい文章ではない。よく虚飾された文ということを言うが、それにしたがえば小説の文などその最たるものだ。小説は虚を語る。虚を語る言葉は、やはりどこか虚飾されていなければならない。私たちはこういう文章に慣れている。しかるに田中小実昌は、文章から極力、虚飾を排す。通例、小説であれば「〜だ / である」と断言することをしないから、「〜だろう / らしい」という推量の表現が多くなる。小説は嘘っぱちだ。それはだれでも知っている。

  • 連鎖堂 さん

    「独特の柔らかさとペーソスを感じさせる」というので読んでみたんですが、なんか怖いんですけど。▼独立教会を興した父の教会は「ポロポロ」という異言を常に唱え、「ポロポロは、心構えではない。たえず、ポロポロくる。それを、たえず、ポロポロ受ける。忙しいと言えば、この世のものではない忙しさだ」。いやちょっと、どういうこと? 戦争の話も、悲惨なんですが、悲惨を超えて人外なところへ。「物語は、なまやさしい相手ではない。なにかをおもいかえし、記録しようとすると、もう物語がはじまってしまう」

  • mm さん

    戦争体験記に見えるが、悲惨とか矛盾とか不運とか、様々な形容を拒む文章だと思いながら読む。私に理解出来たのは、戦争を物語に納めてしまおうとしない意識である。語りつくせないものはある。ただそのものとしてそこにあるだけで、そのままで全て。そういうものに、解釈や時間としての整合性や対象化することの、自意識の傲慢さを自覚している様に感じられ、本当に重かった。そして、同一線状に宗教を考えたのが、表題作のポロポロのようである。確かに。言葉に出来ないものが含まれていなければ、宗教とは言えないのかも。物語崇拝は危険だな。

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人物・団体紹介

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田中小実昌

1925年、東京生まれ。小説家・翻訳家。東京大学文学部哲学科中退。79年、「浪曲師朝日丸の話」「ミミのこと」で直木賞を、『ポロポロ』で谷崎潤一郎賞を受賞。2000年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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