澁澤龍彦訳 幻想怪奇短篇集 河出文庫

澁澤龍彦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309412009
ISBN 10 : 4309412009
フォーマット
出版社
発行年月
2013年02月
日本
追加情報
:
364p;15

内容詳細

数々のフランス幻想小説の系譜の中でも、サドからネルヴァル、トロワイヤまで、怪奇・恐怖・神秘を主題に書かれた珠玉の澁澤訳作品群を、オリジナル編集。どれも、時代を感じさせない新鮮味のある作品で、とくに文庫版初の『共同墓地』(トロワイヤ著)全篇を収録。澁澤の翻訳の絶妙な味わいを堪能できる一冊。

【著者紹介】
澁澤龍彦 : 1928‐87年。東京生まれ。本名龍雄。東大仏文科卒業後、マルキ・ド・サドの著作を日本に紹介するかたわら、人間精神や文明の暗黒面に光をあてる多彩なエッセイを発表。晩年は小説に独自の世界を拓いて、広く読まれた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • sin さん

    米英の怪談とは違って霊よりは人間を描いているように感じた。サド・勇気と豪胆さは悪行をチャラにし得るか?ノディエ・夢想家、懐疑屋、合理主義者、三者三様に一夜の怪異が人生にもたらしたものは?ネルヴァル・酒瓶の怪…フランスの妖怪。ボレル・屍体解剖…科学と猟奇の狭間。エロ・或、人殺しの末路。クロス・尻切れトンボな戯言!アレ・法螺吹きの虚言。トロワイヤ・安定した作風の七話…強迫観念、執着の結末、死者の死は転生、早すぎた埋葬×電話、傲慢な婦人、死亡者数予測に憑かれた統計学者、薬物的シェイクスピア喜劇。

  • ももっち さん

    怪奇より幻想の色合いが強い。刺激が強い著作にまみれて過ごす読書生活で、怖気立つ皮膚感覚が麻痺しているか。奥ゆかしい恐怖と淡々としたシュール、苦手なはずの霊系の話も、開けっぴろげて湿度が低いので、後を引かず楽しめる。それなのに、噛み締めていくと、その不条理が、その酷薄が、その非道がジワジワと響いてくる。トロワイヤの共同墓地が、特に面白かった。不思議で奇妙で、それでいて洒脱。美徳や正義、幸福や温もりとは無縁の暗黒のファンタジー。読みやすく日本語としての文章のリズム、美しさは澁澤氏の翻訳の素晴らしさを物語る。

  • カフカ さん

    澁澤が訳した仏の怪奇幻想短篇集。 全体的に怪奇少なめで、ユーモア小説?なんて思うものもあり親しみやすかった。 特にトロワイヤ「黒衣の老婦人」、「死亡統計学者」、「恋のカメレオン」が好み。「黒衣〜」のシュールな最後には笑ってしまった…。

  • あたびー さん

    創元推理文庫「怪奇小説傑作集4」から半分抜きだして、河出文庫のトロワイヤ「ふらんす怪談」とあわせた内容。両方持っているだけに、なにか新しく加えてもらいたかったと思う。澁澤の翻訳文を読んだのは久しぶり。その流れるような文体と、日本人に馴染みのある物言い(平井本ほどくだけではいない)に、これ程読みやすい訳文であったかと感激。18世紀末のサドから始まって、時代をおう形でノディエ、ネルヴァル、ボレル、クロス、アレと続き、トロワイヤの「共同墓地」で締めくくる構成。

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    トロワイヤの「共同墓地」以外は東京創元文庫の「怪奇小説傑作選・フランス編」で既読。「自転車の怪」の死霊と生きているが故の死者への悼みを忘れた人間に襲うある理不尽さが印象に残っています。「黒衣の老婦人」は他人が死ぬと自分も死ぬと思っている、ある意味、他力本願な老婦人に「さっさと死ねばいいのに」と冷ややかに思ってしまいます。「恋のカメレオン」は恋人をしていた時と結婚生活の落差のあるあるの描き方が的を得過ぎていて思わず、笑ってしまいました。

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