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大名倒産 下

Jiro Asada

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784163911403
ISBN 10 : 4163911405
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2019
Japan

Content Description

笑って泣いて、江戸の経済エンターテイメント!

計画倒産を企む先代に借金を背負わされた若き大名。御家と故郷を守ろうと必死に足掻く健気な姿に、人だけでなく七福神も手助けを!?

【著者紹介】
浅田次郎 : 1951年、東京都生まれ。95年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞受賞。97年『鉄道員』で直木賞受賞。2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞受賞。06年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞、司馬遼太郎賞を受賞。08年『中原の虹』で吉川英治文学賞受賞。10年『終わらざる夏』で毎日出版文化賞受賞。15年、紫綬褒章受章。16年『帰郷』で大佛次郎賞受賞。19年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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「ご無礼つかまつる」浪人は刀の鯉口を切っ...

投稿日:2021/04/11 (日)

「ご無礼つかまつる」浪人は刀の鯉口を切って、……しかし最後には……『よおし、しからばこれより、どもに走ろうではないか。御城をひとめぐりすれば一里半。ちょうど朝餉の時刻になろうし、番町の屋敷にて塩引鮭をふるまおうぞ。シイシイ、ハッハッ。大番頭小池越中、いざ先駆けを承る。者ども、われに続け!」 彼が物語にいい味を施しました。 このほほえみにまされるお宝の、天下のどこにあるものか。 気持ちよく読み終わりました。

serena26 さん | 愛知県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    上・下巻、700頁完読しました。面白くなくなくはないですが、少し冗長な感じがしました。江戸幕府も末期は、制度疲労していたんでしょうね。現実に救う神はいないので、ほとんどの藩が困窮していたんだと思います。 https://twitter.com/daimyou_tousan

  • パトラッシュ

    (上巻から続く)周五郎の昭和的重さと浅田の平成的軽さの違いかもしれないが、現代の読者に合っているのは確かだ。今回も実に楽しく読めたが、唯一不満なのは短すぎたこと。同じ幕末期を扱った『一路』や『黒書院の六兵衛』はテーマが明確でストレートな展開だったが、本書は時代との関わりや小四郎の父母の話、幕閣や大商人の動きなど倍くらい面白い話が書ける素材を詰め込みながら消化不良に終わっている。大名倒産という前代未聞の企てに走った御隠居様が繁文縟礼にまみれた幕藩体制を自ら打倒せんとする大胆な叛逆者だったら一層面白かったが。

  • やま

    東照神君家康公が天下を統一してから二百六十年の長きにわたり、銭勘定に疎く、銭金を不浄のものとする武士が、まともな領地経営など出来るはずがない。越後丹生山藩三万石の代々の当主は、その結果として、借財二十五万両となり、その利息が三万両。それをまかなう収入が一万両。しかし、先代当主に捨てられて足軽に育てられた十三代当主・小四郎は、足軽の子として育てられたがために、銭金の重みを知っている。字の大きさは…小(字が薄い) 🌿続く→

  • 修一朗

    七福神の方々の後押しのおかげで殿様の取り組みは都合よくするする進むけど諸事情抱えた七福神のエピソードが楽しいのでよし。板倉周防守はやはりここでも名宰相でした。財政再建の基本は倹約/視える化/殖産興業,いつの世でも同じですな。浅田さんと同じで私も飯がすすむヘビィな塩じゃけ好きですよ。ここで財政再建しながらこの数年後には御一新なんですよねぇ。。江戸末期の大名台所事情。ああ楽しかった。

  • sayan

    下巻の展開は、読者の好き嫌いがはっきりする。ギリシア神話の神も顔負けの「押しの強さ」と「人間味」をもって見えざる手の持ち主「神」が活躍する。清須会議(三谷幸喜)のごとく、コミカルでも生々しく家臣等のやりとりを中心に結末に進んでほしかったなあと。経済成長が停滞、パイの縮小から、タイトル通り計画倒産か、民事再生か。借りて支払うつもりのない者は契約条件に気を配らない(ドン・キホーテ)、そんな姿勢を隠そうともしない各人の体面・建前と同時に、ふと人(自身)の欲と弱さを内観しギャップに苦しむ姿は、どこか共感を覚える。

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