エヴリシング・フロウズ

津村記久子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163901121
ISBN 10 : 4163901124
フォーマット
出版社
発行年月
2014年08月
日本
追加情報
:
346p;20

内容詳細

席替え、クラス替え、受験、引っ越し…中学三年生の人間関係は、つねに変わり続ける。大阪を舞台に、人生の入り口に立った少年少女の、たゆたい、揺れる心を繊細な筆致で描いた、芥川賞作家、会心の力作長篇。

【著者紹介】
津村記久子 : 1978年大阪府生まれ。2005年「マンイーター」(単行本化に際して「君は永遠にそいつらより若い」に改題)で第21回太宰治賞を受賞し、作家デビュー。2008年『ミュージック・ブレス・ユー!!』で第30回野間文芸新人賞、2009年「ポトスライムの舟」で第140回芥川賞、2011年『ワーカーズ・ダイジェスト』で第28回織田作之助賞、2013年「給水塔と亀」で第39回川端康成文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    地元の公立中学校に通うヒロシの視点から、3年生の春からの1年間を描く。いわゆるヤンキー文化圏の人たちは中学校区とそこで過ごしたかつての同級生に拘泥するらしいのだが、ここにはヤンキー臭はないものの、世界は狭く人間関係も限定的だ。もっとも、主人公ヒロシのヒエラルキーあるいは性格ゆえか、関係性はさほど濃密にはいたらない。これは誰もがかつて置かれた、イニシエーションの物語なのだろうか。しかし、けっしてノスタルジックでもない。この淡々と語られる日常のリアリテティが本書の真骨頂であろうか。

  • みっちゃん さん

    ああ、もう大好き。あの『ウエストウィング』で小学生だったヒロシが中3になっていて。相変わらず考えすぎるから、友達や好きな女の子に声をかけようか、何て言おうか、いや上手くいかなかったら辛い、悶々としているうちにタイミングを逸してしまう。喋りすぎて口煩い母親にも面と向かっては言えず、脳内でぶつぶつと毒づくのにはもう笑ってしまう。臆病で不器用で。でもとびきり優しい心を持っている。友の絶体絶命には勇気を出して、声を張って走り出すんだ。胸が熱くなるよ。あんたのこれから先に幸せが沢山たくさん、待っていますように。

  • めろんラブ  さん

    『ウエストウイング』で主要人物のひとりだったヒロシ(当時小5)が中3に。変則的な続編ですが、前作を未読でも楽しめそう。何がどこにどう向かっているのか、雲を掴むような話運びでおなじみの津村節が冴えている本書。始めは波に乗れなくても大丈夫、最後にはきっと読書の喜びが待っている、という信頼のもと読み進めました。よくあるスクールカーストを用いた青春譚かと思いきや、そこは津村さん、ひねりとエッジの効いた作りに魅了され、読了時には大きな感慨が。中3という時期の彼らを取り巻く状況や心の状態を端的に表したタイトルも最高。

  • なゆ さん

    おや?このヒロシは「ウエスト・ウィング」で塾通いの小学生だったあのヒロシだね。そうか、中3になったのか。クラス替えがあり、席が前のヤザワとなんとなく一緒に行動するようになり、気になる女の子もいたり、地味〜ながらもそれなりの学校生活。ヤザワや同じ班の女の子のトラブル(けっこう深刻な)を見聞きしたら、「ああもう」って面倒くさがりながらも放っておけない。踏み込み過ぎない、でも気にはかけてる、微妙な距離感が津村さんらしい。卒業しそれぞれの道に踏み出すときの寂寞感や、高校入学式に向かう時の期待と不安、思い出すな〜。

  • 修一朗 さん

    宮部みゆきさんが絶賛していて自分も読みますって言ってたのが2018年12月。そこからこんなに経ってしまった。津村さん,様々な世代や学年の人を描くけどもいつも「よくしゃべってその場の酸素を奪う」ような人間とは一線を画した人ばかり。ヒロシもそう,悩みごと不安ばかりの中3,なのにまぁいろんな出来事に遭遇すること。野末・大土居・フジワラ・フルエ・増田・ヤザワ,みんなイイ奴だ。「いやいやながら,たぶん,いやいやでもしないといけないことだから。そこから逃げたらまともな大人になれないから。一生後悔するから。」大好きだ。

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津村記久子

1978(昭和53)年大阪市生まれ。2005(平成17)年「マンイーター」(のちに『君は永遠にそいつらより若い』に改題)で太宰治賞を受賞してデビュー。2008年『ミュージック・ブレス・ユー!!』で野間文芸新人賞、2009年「ポストライムの舟」で芥川賞、2011年『ワーカーズ・ダイジェスト』で織田作之

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