綺譚集 創元推理文庫

津原泰水

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784488542023
ISBN 10 : 4488542026
フォーマット
出版社
発行年月
2008年12月
日本
追加情報
:
15cm,267p

内容詳細

天使へと解体される少女に、独白する書家の屍に、絵画を写す園に溺れゆく男たちに垣間見える風景への畏怖、至上の美。生者と死者、残酷と無垢、喪失と郷愁、日常と異界が瞬時に入れ替わる。―綺の字は優美なさま、巧みな言葉を指し、譚の字は語られし物を意味する。本書収録の十五篇は、小説技巧を極限まで磨き上げた孤高の職人による、まさに綺譚であり、小説の精髄である。

【著者紹介】
津原泰水 : 1964年広島県生まれ。89年より津原やすみ名義で少女小説を多数執筆。97年、現名義で『妖都』を発表、注目を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Bugsy Malone さん

    忙しい日常生活の垣間、小説や映画での物語に触れ、異世界を夢想する。冒頭の「少女解体」、文体故か、異常な状況を異常と感じず、あまりにもすんなりと受け入れてしまう。続く短編群もまた、官能や哀切、頽廃と死臭にまみれた幻惑かつ蠱惑な物語ばかり。そこからまた夢想する。堪らない...

  • カナン さん

    前衛的でありながら端正な文体で一気に読者を引き摺り込む15篇。悍ましい解体作業を芸術へ昇華した「天使解体」から、後ろめたくも官能的で、美しく狂った夢が万華鏡のようにくるくると視覚から私の脳を犯していく。優しい悪魔の囁きに抗えないのなら、気が触れて戻れなくなるまで口付けて、理性が溶け落ちて達した瞬間にこの頭を割って真っ白な前頭骨を撫でて、臓腑を引き摺り毟り取って。真っ赤な柔らかさと温みを愉しんだらそのまま捨て置いて。腐り塵となり消失するその瞬間まで、私は恍惚とした熱を孕んだまま貴方のその脳を愛でるでしょう。

  • 瑞佳 さん

    もしかして、わたしの方が狂ってる?あまりにグロテスクであまりに不条理で奇妙で悪夢的で、でも端正で清冽で月の雫のようにしとしとと美しい文章に「もしかしてこっちの世界の方が正しいのかしら」と錯覚しそうになるし。ああ、キケン。背中もお尻もこそばゆくなる不安定なぞわぞわ感。深く覗きこむと連れていかれそうだ。無垢と残酷が優しく同居する、津原さんは恐い作家さんやと思う。頭の中が砕かれないようにちょっとずつちょっとずつ読む。でないと艶やかに解体された少女の姿に見とれてしまいそうになるもの。

  • モルク さん

    初読み作家さんです。エログロ、ホラー…色とりどりの絵画を次々と見るような、次々と現れるめくるめく世界に堪能。次第に自分も狂っている?という世界に足を踏み入れてしまう。「天使解体」「脛骨「古傷と太陽」が好き。」

  • さくりや さん

    どうしてもっとはやく出会っていなかったんだろう。語彙力と文章力の鬼すぎる……。グロテスクだけれど華美ではなく深遠を覗きたくなるような美しさ。目まぐるしく変化する文体。改行が少なくみつしり(あえてこう書きたい)とした頁。全編を通して死と性のモチーフがアンニュイだわ。「天使解体」「玄い森の底から」「アルバトロス」「ドービニィの庭で」が特にお気に入り。

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人物・団体紹介

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津原泰水

小説家。1964年広島県生まれ。青山学院大学卒。1989年に少女小説家“津原やすみ”としてデビュー。1997年、“津原泰水”名義の長篇ホラーである『妖都』(早川書房)を発表。2011年の短篇集『11 eleven』が第2回Twitter文学賞国内部門第1位、収録作の「五色の舟」はSFマガジン「201

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