妖都 ハヤカワ文庫JA

津原泰水

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784150314033
ISBN 10 : 4150314039
フォーマット
出版社
発行年月
2019年11月
日本
追加情報
:
414p;16

内容詳細

"死者"が東京に増殖し、街に自殺者が溢れ始めたのは、CRISISのヴォーカリスト、チェシャが自殺してからのことだった。

【著者紹介】
津原泰水 : 1964年広島県生まれ。青山学院大学卒。1989年に少女小説家“津原やすみ”としてデビュー。1997年、“津原泰水”名義の長篇ホラーである『妖都』を発表。2009年発表の『バレエ・メカニック』(ハヤカワ文庫JA)は本格SFとして各種ランキングを席巻した。2011年の短篇集『11』が第2回Twitter文学賞を受賞、収録作の「五色の舟」はSFマガジン「2014オールタイム・ベストSF」国内短篇部門第1位、また同作は近藤ようこにより漫画化され、第18回文化庁メディア芸術祭・マンガ部門大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 南雲吾朗 さん

    おじさんの視線から見ると、今の渋谷とさほど変わらない状況が描かれているように感じた。混沌とした街。

  • あたびー さん

    先日お亡くなりになった津原泰水氏を悼み、未読だった本書を読んだ。ロックバンドCRISISのヴォーカルチェシャの自死を発端に都内に原因不明の死が多発し、視える少女磬はそれを幽霊ではなくゾンビでもない「死者」の起こす禍と理解する。渦中に大学生鞠谷雛子と知り合い、2人は否応なしに事件のまっただ中へ。途中で分かるチェシャの秘密。神話の解釈から導き出される雛子の秘密。中心とは無関係な場所で事態を俯瞰している少年の存在。混沌とした終わり方。恐らく時を置いて読み返さなくてはならないし、その時別の感想も有り得る作品。

  • hanchyan@自己ベスト更新 さん

    名人上手の噺家さんが、十八番の怪談を披露する語り口のような、といえばよいのだろうか。よく知った筋立てであっても、ここぞ!の場面では鳥肌を禁じ得ない、的な。小説ってストーリーのみにあらずだなあとつくづく思う。「語り口と筋立て」。あたかも「人馬一体」みたいだな(笑)。"死者”が跋扈する世紀末都市。幽霊でもゾンビでもないという存在はまさに正体不明=不安そのものであり、これはもうホントにコワい。底知れぬ闇に彩られた、残虐あり恐怖あり絶望あり、けれどどこか優雅な物語。とてもとてもとても面白かった。&ものすごく好き。

  • Shun さん

    ホラーありの幻想小説といった内容。現代のネオン輝く大都市であっても廃墟然とした様相がそこいらの陰に存在するというコントラストが印象的で、ここに活動する”死者”という存在が一層闇を深くしている。物語の書き出しは「黄昏。たそがれー。」とあるように、冒頭から闇が深くなっていくことを強調する一文から入り、この物語の雰囲気が伝わります。読み通してみて、この作品が土台としている神話的な話にはいくらか読みなれない感はありましたが、一人の人間が男性性と女性性を有する存在という設定と神話とを絡めた考察は興味深く読めました。

  • JILLmama さん

    津原泰水としての一作目を復刊したものだと。 泰水さんワールドは割と控えめで読みやすい。 バレエメカニックがぶっ飛び過ぎてて、途中であきらめたのです...いつかまた挑戦します。 両性具有とホラー、色んなものがごちゃまぜでグロい描写もあるのに、何故だろう品がいいのだ。 文章が綺麗。すーっと入ってくる。

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津原泰水

小説家。1964年広島県生まれ。青山学院大学卒。1989年に少女小説家“津原やすみ”としてデビュー。1997年、“津原泰水”名義の長篇ホラーである『妖都』(早川書房)を発表。2011年の短篇集『11 eleven』が第2回Twitter文学賞国内部門第1位、収録作の「五色の舟」はSFマガジン「201

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